『スーパーマリオワールド』は1990年11月21日にスーパーファミコン用ソフトとして任天堂より発売されたアクションゲーム。
2001年にGBAにてリメイク版である『スーパーマリオアドバンス2』が発売された。
オリジナル版はバーチャルコンソール・Nintendo Switch Onlineで配信され、2017年発売のニンテンドークラシックミニスーパーファミコンの収録タイトルのひとつにもなっている。
『スーパーマリオワールド』とは
『スーパーマリオワールド』は任天堂が満を持して発売したファミコンの後継機種・スーパーファミコン(以降SFC)のローンチタイトルとして『F-ZERO』と共に発売された作品である。
スーパーマリオブラザーズシリーズの第4弾にあたり、パッケージ上のタイトルロゴには『スーパーマリオブラザーズ4』のサブタイトルが併記されている。
プラットフォームをSFCに移したことにより、グラフィックが大幅に向上し、旧作を遥かに凌ぐギミックと多彩なアクションにより大ヒットとなった。
販売本数は355万本であり、これはSFCソフト全1447本の中でも2位の歴代記録である。
システム
基本システムは前作『スーパーマリオブラザーズ3』(1988年/以降スーマリ3)のマップシステムを踏襲しながらも、多数の新要素も盛り込まれている。
一度クリアしたコースには何度でも挑戦できるようになっており、ゴールもひとつだけではなく複数存在する。
分岐ルートも多数あり、プレイヤーの選択によりじっくり世界を回ることも最短ルートを突っ走ることもできる。
コースをクリアするとその先の道が開ける様になっており、この世界を探索している気分を演出してくれる。
身体を回転させながらジャンプするスピンジャンプによる踏み付けは普段撃破できないメットなども倒すことができる。
マント羽根を取ることで変身できるマントマリオは『スーマリ3』のしっぽマリオに変わる空中歩行だが、対空時間が大きく伸びたり、攻撃や防御面でも活躍するなど大幅に強化されている。
さらに既にパワーアップしている状態でこれらのアイテムを取得した場合、そのアイテムをひとつだけであるがストックしておくことができるようになった。
ダメージを受けてちびマリオに戻ると自動的に画面上部からストックアイテムが降ってくる仕様である。
この様に本作では新たなパワーアップ要素が多数追加されており、それにより難易度は過去作に比べるとかなり低めになっている。
特徴
任天堂がSFCのローンチタイトル用に開発しただけのことはあり、シリーズ屈指の完成度を誇る本作。
SFCのスペックを余すことなく使用した演出と、探索要素も追加され更に広がったマリオの世界に世界中のマリオファン、ゲームファンが大絶賛した。
前述した様に日本国内では『スーパーマリオカート』に次いで、SFCソフトの中で第2位の売上であるが、全世界の販売本数になると2061万本となり逆転して歴代1位の売上記録を樹立している。
のちの任天堂の人気看板キャラクターとなるヨッシーは本作で初の登場である。
本作では「マリオが倒せない敵を食べちゃう」「ヨッシーに騎乗してプレイ可能」などの大活躍を見せてくれる。
ちなみにのちに発売された『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』(1995年)の欧米版ではタイトルが『Super Mario World 2: Yoshi's Island』となっており本作のナンバリング続編扱いになっている。
最後に
FC版でのシリーズ完成形であった『スーマリ3』のシステムをさらに洗練させ、SFCのスペックをフル活用したグラフィック・BGM・演出効果で2Dマリオの集大成、かつ決定版と言える否の打ちどころのない内容となっている。
『スーマリ2』『スーマリ3』でやや高めになっていた難易度を今作ではかなり下げた結果、初代『スーマリ』の様に老若男女が楽しめる作品になったことが功を成し大ヒットした。
ただ単に簡単にしただけではなく、様々な新要素でユーザーを飽きさせず、探索によるやり込み要素を充実させたことで、ACT上級者からの評価も高くまさに名作と呼べるタイトルである。
ひとつ問題点を挙げるとマントマリオが万能すぎて、どんな難解なアクションを要するステージも空中を飛んでいくことによりほとんど労せず突破できてしまうことが指摘されるが、総合的に見れば些細なことである。
本作はSFC本体のスタートダッシュ売上に計り知れない貢献をすることとなり、ローンチタイトルとしての役割を十二分に果たしたシリーズトップクラスの名作と言っても過言ではないだろう。
今回はシリーズ屈指の完成度でSFC本体の売り上げに大きく貢献したタイトル『スーパーマリオワールド』の紹介でした!
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