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【BIOHAZARD6】すべての闇を、生き抜け。【PS3・カプコン・レビュー】

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『BIOHAZARD6(バイオハザード6)』は2012年10月4日にCAPCOMよりマルチプラットホーム用ソフトとして発売されたサバイバルホラー。

バイオハザードシリーズにおけるナンバリングタイトルとしては、2009年発売の『バイオハザード5』以来3年半ぶりの発売となる。

2016年にはPS4版・XBone版が発売された。

PS4版・XBone版では高解像度化+高フレームレート化に加え、追加コンテンツのエクストラゲーム、MAP、日本語ボイスも収録。

 

 

Biohazard 6とは 

本作における舞台は中国の沿岸部にある街を舞台としており、時系列としては『5』での事件から3年~4年後の2012年12月24日から2013年7月1日となっている。

クリス・レッドフィールド、レオン・S・ケネディ、ジェイク・ミューラー、エイダ・ウォン等の複数の人物が主人公となっており、同じ舞台、同じ事件と時間軸の中でそれぞれの主人公の目線でのストーリーが展開していく形となる。

そのため、実質的なストーリーの長さは、かなり長い部類に相当する。

本作の全世界累計販売本数は2017年12月31日時点で710万本に達している。

 

あらすじ

レオン編

2013年6月29日、アメリカ。

アメリカ合衆国大統領アダム・ベンフォードは、ここ『トールオークス』の大学でラクーン事件の真相の公表を決意する。

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その傍らには大統領直轄のエージェント、レオン・S・ケネディの姿もあった。

ところが講演当日、これを阻むかのように会場で大規模なバイオテロが発生。

レオンは苦渋の選択の末にゾンビと成り果てた大統領を射殺してしまう。

 

クリス編

2013年6月29日。東欧。

とある酒場で、かつての記憶を失って荒れていた一人の男がいた。

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彼の名はクリス・レッドフィールド。

そして彼を半年間探し続けていたという青年ピアーズ・ニヴァンスが彼の前に現れる。

彼は国連管轄下の対バイオテロ組織『B.S.A.A.』に所属し、そこがクリスの「帰る場所」であると語る。

 

ジェイク編

2012年12月24日、東欧の紛争地域『イドニア共和国』。

反政府軍の傭兵ジェイク・ミューラーは、この日も過酷な戦場を駆け抜けていた。

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先の見えない泥沼のような戦況の最中、突如現れた素性の知れない女性から戦意高揚を謳う“栄養剤”が配布され、傭兵達は疑いもなくそれを投与する。

すると、彼らの肉体は次々に変形し始め、もだえ苦しみ出す。

そんな状況にあって、ただ1人ジェイクにだけは何の変化も起きなかった。

 

エイダ編

2013年6月27日、大西洋深海。

その深海を漂うようにさ迷う巨大な潜水艦に、大型の潜水服に身を包んだ人影が近付いていた。

内部に侵入した潜水服の背が開き、そこから一人の女性が降り立つ。

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彼女の名はエイダ・ウォン。

潜水艦の奥に向かっていく。するとそこで、エイダは身に覚えのない半年前の東欧のイドニア共和国にてのオーダーを知る事になった。

 

登場人物

レオン・S・ケネディ

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年齢 36歳、身長 180cm、体重 75kg

1998年のラクーンシティでのバイオハザードからクリーチャーと遭遇しており、そして生還した経験を買われ合衆国エージェントになり、2011年にはエージェント集団「DSO」の一員となる。

戦闘能力の高さといかに危険な状況でも軽口を発する神経の図太さ、そして女性に振り回されるのも相変わらず。

 

ヘレナ・ハーパー

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年齢 24歳、身長 170cm、体重 53kg

バイオテロに動じない精神力と行動力の持ち主だが感情に流されやすく冷静さを失いやすい所もある。

トールオークスでのバイオテロ発生時は、直前に引き起こした不祥事が原因でアメリカ合衆国シークレットサービスに事実上の左遷を受け、大統領警護の手伝いに当たっていた。

 

クリス・レッドフィールド

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年齢 40歳、身長 185cm、体重100kg

対バイオテロ組織『B.S.A.A.』の北米支部隊長。

『5』の時点では単独行動するエージェントであったが、『5』での事件の終結直後に、鎮圧部隊に人事異動している。

6ヶ月前の“イドニア紛争”をきっかけに記憶を失い、本能的に事件から逃げるように酒浸りの生活を送っていたが、ピアーズ達部下の隊員に連れ戻される形で、再び戦場に赴く。

 

ジェイク・ミューラー

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年齢 21歳、身長 190cm、体重 80kg

ヨーロッパの東にある『イドニア共和国』で傭兵として生きる青年。

常に憎まれ口を叩き「信じられるのは己の力と金だけ」を信条としているが、実際は愛情に飢えており、自分に優しくしてくれたシェリーを気にかけていて、彼女と親しいクリスとレオンに嫉妬をしている面がある。

本人は知らずにいたがアルバート・ウェスカーの実の息子であり、彼の体質を受け継ぎ、あらゆるウィルスに対する抗体と高い身体能力を持つ。

 

エイダ・ウォン

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年齢不詳(推定39歳前後)

今回の事件の裏で暗躍する女性。

『4』以降基本的な装備となった武器のクロスボウや移動手段のフックショットは今作でも健在。

彼女のシナリオにて、本作の全ての謎が明らかになる。

 

イングリット・ハニガン

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年齢 33歳

米国エージェントのサポート機関FOS (Field Operations Support) 所属。

本作でも無線通信によりレオンの作戦行動をバックアップしており、トレードマークの眼鏡も健在。

 

ディレック・C・シモンズ

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年齢 46歳

合衆国大統領補佐官。ハニガンの所属するFOSの指揮権を持ち、シェリーの直属の上司でもある。

大統領であるアダムとは30年来の盟友と呼ばれるが、ラクーンシティの滅菌作戦に深く関わっている。

 

デボラ・ハーパー

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ヘレナの妹であり、唯一の肉親。

頑固な性格のヘレナとは対照的に自由奔放な性格だが、姉である彼女を慕う気持ちは強い。

教会の地下に捕らわれ、C-ウィルスの大量摂取によりモンスターへと変貌する。

 

シェリー・バーキン

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年齢 27歳、身長 165cm、体重 47kg

若さに任せて突っ走るジェイクの補佐を務める。

ラクーン事件の要因となったG-ウィルスの開発者であるバーキン夫妻の1人娘。

父親がウェスカーであることに塞ぎ込むジェイクを擁護するなど優しい性格だが、困っている人間を見ると首を突っ込む、おせっかいな一面もある。

 

カーラ・ラダメス

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シモンズの財団に所属する研究員。

15歳で大学の博士課程を修了するほど頭がよく、その才能を評価したシモンズに研究員としてスカウトされた。

C-ウィルスを発見した人物であり、ウィルスやB.O.W.の研究に打ち込んできた。

 

ゲームシステム

バイオハザードシリーズのナンバリングタイトル6作目。
ホラーとしての方向性を見失い、全体としても賛否両論だった前作『5』の反省を踏まえ、「原点回帰を図る」というコンセプトで開発が進められました。

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日中の描写が多かった前作に比べ、夜や暗闇のシーンを多用している事や、ゆっくりと人肉を求め彷徨い歩くゾンビが再度登場してくるあたりは確かに原点回帰を目指している事は見受けられました。

しかしそれらの要素を全てを台無しにする酷いシステムがこのゲームを歴代シリーズの中でも黒歴史と言わしめるタイトルに貶めてしまいました。

 

カメラワーク

TPSのカメラ視点が劣悪で有り、キャラクターの後姿が画面の半分を覆ってしまうため、なにが起こったか分からないまま死亡することが多々あった。

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しかも頻繁にカメラワークがズームする為非常に酔いやすくゾンビが酸を吐くのと同時にプレイヤーも◯◯を吐いた。

 

QTE

『4』や『5』でプレイヤーから散々批判を受けてた事により、その後の発売した『レボリューションズ』で全面廃止したはずのQTE(Quick Timer Event )を何故か本タイトルで復活させている。

しかも『5』を遥かに上回る大量導入をしてきた為ユーザーは不満爆発となり不評の嵐となった。

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ムービー中に突如開始されるQTE。間違えば即死。何度もムービーを最初から見る羽目になるという苦痛は耐え難いものであった。

常に画面位表示されるコマンドを見てタイミングよく押していくことだけに集中していると「バイオハザード」をプレイしているのか「パラッパラッパー」をプレイしているのか解らなくなる。

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強力な体術

弾薬が尽きてしまった時の苦肉の攻撃方法として「体術」による攻撃が可能だが、今作の体術は簡単に繰り出すことができ、しかも一発でハンドガン数発分の威力。

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そのため銃火器を使うより、蹴りや殴りで敵を撃破していく方がかなり効率よく進められるというおかしなバランス。

レオン編などは大半のステージが体術だけでゴリ押し突破できるので「バイオハザード」をプレイしているのか「スパルタンX」をプレイしているのか解らなくなる。

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随所にあるレースモード

ジェイク編のスノーモービルとバイク、クリス編のカーチェイスが妙に難易度が高い。

難しいだけでなく距離が無駄に長いのも難点。

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しかもどちらもストーリーを進める上で必須イベントである。

バイクでは速度にかかわらず他の車に側面からかすめるだけで即死。

「バイオハザード」をプレイしているのか「マッハライダー」をプレイしているのか解らなくなる。

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バイオに必要ないSTGシーン

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クリス編では戦闘機を、エイダ編では戦闘ヘリを操作する事になるが、大半はヘリや砲台・ジュアヴォやゾンビとの撃ち合いであり丸っきりシューティングゲームである。

「バイオハザード」をプレイしているのか「バンゲリングベイ」をプレイしているのか解らなくなる。

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数々の無駄なシステムの導入と凶悪で無慈悲な UIによりゲームそのものを崩壊させ、バイオハザードというブランドを地に落とした。

のちにカメラワークはパッチが当たりかなり修正され、PS4版ではQTEに自動入力機能を付け、自動でコマンド入力してくれるようになった。

と言うか自動入力機能を付けるくらいなら素直にQTE自体を排除すれば良いと思うのだが、制作スタッフはQTEに余程の愛着を持っていてどうしても導入したいらしい。

 

総評

前述したシステムの崩壊に加え、肝心のストーリーも個人的には残念であった。

4人の視点で描くため、シリーズ随一の長さで有りながら、コロコロ変わる主人公に感情移入ができなくダレる感じで延々とシナリオは続く。

ジェイクはウェスカーの血を継ぐという設定の割にはあまりその件は活かされず終わり残念だった。

ボスであるシモンズがめちゃくちゃ小物臭がする割には異常なくらい何回も蘇り終盤はウンザリだった。

 

10代で始めて初代バイオハザードをプレイした時は「こんな面白いゲームは初めてだ!」と感動しました。

 

 

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それからと言うもの新作が発売されるたびクリアしてきました。

しかしこの『6』だけはあまりの酷さに耐えられず最初のレオン編で挫折しました。

その後PS4版でQTE自動入力機能があると聞き、ファンとしてのプライドで再購入して一応のクリアはしました。

しかしお世辞にも面白いとは思えず「筆者の愛したバイオは死んだ」と落ち込んだものです。

それほど落胆していたので、この4年後に本当の意味で「原点回帰」に成功した『7』が発売された時はとても嬉しかったです!

 

 

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大袈裟ではなくもしも『7』も残念なクオリティであれば筆者は「バイオハザードシリーズ」自体に見切りを付けていたかも知れません。

それ程までに『6』にはガッカリしました。

シリーズの黒歴史として悪い意味で忘れることの出来ないナンバリングタイトルになりました。

今回は『BIOHAZARD6』の紹介でした。

 

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