『The Last of Us Part Ⅱ(ザ・ラスト・オブ・アス2)』は2020年6月19日にPlayStation4用ソフトとしてSIEから発売されたサバイバルホラーアクションアドベンチャー。
開発は前作に引き続きノーティードッグ。
2013年ゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)の最多受賞作品となった『Last of Us』の続編である。
『The Last of UsⅡ』とは
世界中から称賛の嵐を浴びた『The Last of Us』の続編。
たくさんのファンが続編を待ち望む中、7年の歳月を経て発売された本作は2020年のGOTYを獲得するサバイバルホラーを代表する屈指の名作となった。
前作ではまだ14歳だったエリーが19歳となり復讐の旅に出るというストーリーとなっている。
前作の様に「生きる」という人類の希望をテーマに扱ったモノだったのに対し、本作では「復讐」という暗く、陰鬱な題材をテーマ沿えておりファンは賛否両論真っ二つに割れる大論争を巻き起こした。
美しく危険に満ちた世界
PS4のハード性能の限界まで挑んだと言える映像美は、まるで現実の世界を見ている様だ。
細部まで書き込まれた美しくも過酷な大自然や朽ち果てた高層ビル、はたまた家具や植物など小さなオブジェクトまで描写に関しての一切の妥協がない。
その拘りは登場人物や、クリッカーなどの感染者などのキャラクターの描写でも変わらず、“僅かな表情の変化”や“血の巡り”に至るまで恐ろしいほどディティール追求されている。
本作の発売の5ヶ月後にはPS5が発売されたことにより、旧世代機となってゆくPS4における最高水準のグラフィックスと言えるだろう。
進化したステルスアクション
戦闘における基本スタイルは、前作同様いかに敵に気づかれず暗殺するかというステルスアクションとなっている。
前作でも完璧ともいえるバトルシステムであったが、基本システムはそのまま採用され、その上でいくつかの追加要素が導入されている。
今作からは“匍匐前進”が可能となっており、より繊細なステルス行動が可能。
軍用犬などは匂いで追尾してくるようになっていたり、サプレッサーの追加により無音銃撃ができる様になったりと自由度と緊張感が大幅に増している。
賛否両論のストーリー
本作の評価はかなり賛否が分かれ、ゲーム評論家のレビューは100点満点中94点であったのに対しユーザーのレビューは低い時には10点満点中3.4点となった。
否定的な意見の一部抜粋として下記の要素が挙げられる。
ジョエルの死
前作で主人公の1人であったジョエルが冒頭で惨殺されるというショッキングなストーリー展開。
これによりエリーはジョエルの仇を討つため旅に出ることになるのだが、シリーズのファンににとってその死は重過ぎるとの声もあがった。
アビーの存在
発売前の公開情報ではプレイアブルキャラクターはエリーのみとされていたのに、いざプレイ開始するとアビーとダブル主人公というシステムだった。
それもアビーはジョエルの仇であり、感情移入がし辛いという意見も多い。
LGBT要素
作中にバイセクシャル要素やトランジェスター要素を持つキャラクターが多数登場する。
昨今のLGBTに配慮する流れを受けてだとは思われるが、一般的に大多数が素直に受け入れられないと判断されがちであり賛否が分かれている。
最後に
最後に筆者の個人的感想を述べてみる。
グラフィックとステルスアクションは前作に比べ、さらに磨きがかかっており没頭感は異常なほど高い。
ストーリーに関しては『1』が映画でいえばアメリカのハリウッド超大作であり、『2』はフランス映画の様なイメージを持った。
テーマを「復讐」に沿えたこと、ジョエルの仇であるアビーの物語もプレイさせることにより、エリーとアビーという2人の主人公には互いの事情(殺す理由)があることを表現している。
長い旅路を終え、目的を果たしたエリーはの心は満たされたのか?
エンディング後の展開をプレイヤーの想像力に預けたままのFINとなる。
一言で評価すると『2』のストーリーは間違いなく素晴らしい。
しかし万人受けはしないという意味では『1』ほどの満場一致の高評価は得られないのは当然だろう。
個人的にも「『1』と『2』を比べてどちらが面白かったか?」と問われるた場合、やはり『1』に軍配を上げる。
それは筆者が前作をプレイした際にジョエルにかなり感情移入をしていたので、そのジョエルを殺したアビーに対しエリー同様の憎悪を持ってしまったため、アビー編に共感できなかったのが原因と自己分析をしている。
しかしこれは個人的に前作と比べた意見であって、ゲームとして総合的に見た場合、さすがノーティードッグ言わざるを得ない最高水準のサバイバルホラーであることは間違いない。
続編を心待ちにしていたいちファンにとっては、久しぶりに昼夜を忘れ夢中になってプレイできること請け合いのお薦めのタイトルである。
今回は7年間待ち望まれた待望の続編──。まるで映画を観ているような衝撃のサバイバルホラーアクション『The Last of Us Part Ⅱ』の紹介でした!
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