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【逆転裁判3】法廷、震撼!成歩堂龍一編ついに完結。過去と現在が結び合う、たった一つの真実──。【GBA・カプコン・レビュー】

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『逆転裁判3』は2004年1月23日にCAPCOMよりゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売された法廷バトルアドベンチャーゲーム。

2001年に『逆転裁判』、2002年に『逆転裁判2』が発売され、それに続く本作は弁護士・成歩堂龍一を主人公とした“成歩堂龍一三部作“のフィナーレを飾る最高傑作と評価されている。

今回は2019年2月21日に発売された『逆転裁判123 成歩堂コレクション』から『逆転裁判2』を中心に紹介する。

 

 

『逆転裁判』

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『逆転裁判』とは2001年にCAPCOMより発売された新感覚ADVである。

“法廷バトル”というジャンルの草分け的タイトルであり、そのかつてない面白さでゲーマーたちの間で話題になり口コミで広がった名作だ。

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逆転裁判シリーズとしては続編が『逆転裁判6』まで発売されており、スピンオフシリーズとして『逆転検事』や『大逆転裁判』などがそれぞれ複数タイトルある。

その人気の高さからハードを跨ぎ何度も移植が行われており、シリーズ累計販売本数は680万本を超えるCAPCOMの中でも屈指の人気シリーズである。(2018年現在)

 

『成歩堂セレクション』

『成歩堂セレクション』とは2014年にDS版『蘇る逆転』『2』『3』の3作品を1本に纏め、ニンテンドー3DS用に移植された作品である。

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画面レイアウトや操作方法はいずれもDS版に準じているが、画面とテキストがHDになり綺麗になっている。

これまですべてのシリーズが携帯ゲーム機での発売だったが、2019年にSwitch・PS4・Oneに移植されたことにより、シリーズ通して初めてテレビでのプレイが可能となり、大画面での迫力の法廷バトルを堪能することが可能となった。

 

逆転裁判3

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成歩堂の師匠・綾里千尋の新人時代が描かれる作品。

前作にも増して“霊媒”の扱いが大きくなり、ある事件の中核にも直接関わっている。

また本作の第2話・第3話・第5話は『2』の半年後という設定、1話・4話は過去のエピドードとなっている。

今作でのライバルは素顔から経歴まで全てが謎に包まれている天才検事ゴドー。

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本作では『1』で解決されたはずの事件が実は遺恨を残していた事が解り、『2』で残った伏線の改修と共に全ての謎を解き明かしてゆく。

最終話クライマックスでは『1』の名曲「追求」がアレンジされたBGMが起用され、三部作に渡る壮大な物語のグランドフィナーレを感動的に彩る。

 

ゲームシステム

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ゲームシステム自体は『2』との変更点はほぼない。

これは『1』の基本システムに加え、『2』にて追加された“サイコロック”や改善された“ペナルティーゲージ”にて法廷バトルADVとしては既に完成形となっていた為敢えて改良する必要がなかった為である。

 

登場人物

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主人公、成歩堂龍一を含め『1』『2』から登場している人物は『逆転裁判 蘇る逆転』および『逆転裁判2』の記事を参照して欲しい。

本記事では、今作からの登場となる重要キャラクターのみの紹介とする。

 

zel.hatenablog.com

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ゴドー

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本名・年齢・国籍すべてが不明の検事。

ハードボイルドを絵に描いたような男で、褐色の肌に逆立った白髪と顔の半分を覆うゴーグル状のマスクが特徴。 

 

美柳ちなみ

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女子大生であり学生時代の成歩堂の恋人。 

お嬢様のような美女で、清楚な色香で裁判長や亜内検事を惑わす。

 

神乃木壮龍

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「星影法律事務所」ナンバーワンの実績を誇っていた敏腕弁護士。 

千尋に「発想の逆転」「弁護士はピンチの時こそふてぶてしく笑うもの」の信条を教えた先輩。

 

あやめ

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街から遠く離れた山奥にある霊行道場「葉桜院」の尼僧。

幼い頃に尼寺に引き取られた孤児である。

美柳ちなみと瓜二つな容姿をしている。

 

天流斎エリス

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絵本「まほうのびん」で賞を受賞した有名な絵本作家。

絵本を読む子供達が抱く魔法使いのイメージを壊さないため、自ら魔法使いの扮装をしている心優しい人物。

 

ストーリー

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今作はシリーズ初の5話構成となっている。

学生時代の成歩堂の事件や、成歩堂の弁護士としての師匠である綾里千尋の若き日の事件などの過去のエピソードが組み込まれており、最終話ではそれらの出来事が現在の事件に複雑に絡み合い、シリーズ完結を飾るにふさわしい展開を見せる。

 

第1話:思い出の逆転

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成歩堂の師匠・綾里千尋が主人公の、新人弁護士時代のエピソード。

ある裁判を終えて以降、千尋が1年ぶりに弁護を引き受けた依頼人は、自身の恋人の元・恋人の殺害容疑をかけられた大学生、成歩堂龍一だった。 

 

第2話:盗まれた逆転

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「倉院の里・秘宝展」で展示する予定だった秘宝「倉院の壺」が「怪人☆仮面マスク」を名乗る人物に盗まれる事件が発生。

壺を取り戻す為、成歩堂たちは事件の調査を開始する。

 

第3話:逆転のレシピ

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正月明けの成歩堂法律事務所に糸鋸がやってきた。

彼によると“成歩堂”の雑な弁護のせいで「あるウエイトレス」に有罪判決が下されたという。

全く身に覚えのない成歩堂たちは自分の「ニセモノ」がいると考え、事件の調査を開始する。

 

第4話:始まりの逆転

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新米弁護士・綾里千尋が主人公の、彼女の初審理となるエピソード。

今から6年前、誘拐殺人の死刑囚が脱獄し、その死刑判決を決定付けた警察官を殺害したとして再逮捕された。

そしてもう一人、検事局始まって以来の天才検事の初審理でもあった。

このエピソードは、成歩堂が過去の記録を調べているという一種の回想形式で描かれており成歩堂は法廷中には全く関与していない。

 

第5話:華麗なる逆転

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成歩堂は、真宵と春美から霊力を鍛える為に霊場へ保護者として同行してほしいと頼まれる。
あまり乗り気ではなかった成歩堂だが、その霊場を特集した雑誌の写真に、かつてある事件で有罪となったはずの「ある人物」の姿があった。

真相を確かめる為、成歩堂は真宵たちとともに霊場を管理している寺「葉桜院」に向かった。

 

 

法廷が震撼する!衝撃の真実!

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新米弁護士だった主人公・成歩堂龍一が師匠である綾里千尋の死を乗り越え、様々な事件、そして人々と出会い、成長してゆく“成歩堂龍一三部作“のフィナーレを飾る最高傑作である今作。

1話目の過去の成歩堂のエピソードが最終話のクライマックスに大きく繋がる物語は秀逸と言わざるを得ない。

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2話目・3話目もストーリー、謎解きと共に十分にやり応えがある内容であり、登場する新キャラクターもどれも強烈に個性的で思わず笑ってしまう人物ばかり(笑)。

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全ては『1』で解決したはずの事件が発端であり、そしてその遺恨が再度大きな事件を巻き起こす。

そして『2』で残っていた伏線を見事に回収し、二転三転と逆転を繰り返す綱渡りのような緊張の法廷バトルを乗り越えた先にある、本当の真実…。

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この『3』を持って成歩堂シリーズは完全完結となり、全てのADVファンから絶賛される事となった。

 

物語を盛り上げる最高の演出!

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ファンの心を鷲掴みにする演出の数々がさらにストーリーを盛り上げる。

過去の個性豊かなキャラクターが登場するだけでニヤリとできるが、そのキャラクターのセリフや表情、行動など、これでもかと言うように『逆転裁判』ファンを満足させる物語への絡み方をしてくる。

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シリーズ最強の脇役である“オバチャン”などは、今作の本編では本人は登場しないのに“その痕跡”だけで強力な存在感を放っているところなどは流石としか言いようがない(笑)。

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その数々の演出の中でも特筆すべきシーンは、高熱にうなされ入院する事になってしまった成歩堂の代わりにライバル検事であり、親友の御剣怜侍が弁護士として法廷に立つ場面であろう。

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そしてその裁判にて御剣と戦う検事は『2』での最強の敵であった狩魔冥である。

彼女もまた御剣からの頼みを受け、成歩堂を助けるためにこの法廷に立ったのだった。

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この2人によって繰り広げられる法廷バトルは、クライマックスを除けば本作最高の見どころでありその興奮は震えるほどの感動をプレイヤーに与える。

 

筆者と『逆転裁判3』

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筆者は2004年にGBAで本作をプレイした。

『1』からの大ファンであったので発売日を心待ちにしており、購入してからは殆ど寝ないで攻略したのが懐かしい(笑)。

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成歩堂三部作の最終タイトルの名に恥じぬ素晴らしい物語であり、クリアした時は不覚にも少し泣いてしまったのも良い思い出だ(笑)。

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“成歩堂三部作”は

「オリジナリティに溢れているのにも関わらず完成されたシステム」

「笑いどころ満載でありながら核となる物語はまさに感動的」

「強烈な個性を放つ魅力的な愛すべき登場人物たち」

「物語を盛り上げる名曲揃いのBGM」

とおおよそADVゲームに必要な全ての要素が揃っている。

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数あるADVの中でもトップクラスに位置するタイトルであり、現在はPS4とSwitchで『1』『2』『3』をまとめた『逆転裁判123 成歩堂セレクション』がリーズナブルな価格で発売されているので、まだ未プレイの方には是非一度遊んでみて欲しい。

 

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