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【イー・アル・カンフー】現代の格闘ゲームの基礎を築いた対戦型格闘アクションの草分け的タイトル!【ファミコン・コナミ・レビュー】

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『イー・アル・カンフー』は1985年4月22日にファミリーコンピュータ用ソフトとしてコナミから発売された対戦型格闘ゲーム。

オリジナルは1985年1月に同社がアーケード稼働させた同名作品。

対戦型格闘ゲームにおいて草分け的とされているタイトルである。

後に様々な機種に移植されたが、本記事ではファミコン版をメインとして扱っている。

 

『イー・アル・カンフー 』とは

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1985年1月にコナミによりACで稼働された『イー・アル・カンフー』は対戦型格闘ゲームの草分け的タイトルとされている。

それまでの格闘アクションゲームは『スパルタンX』(アイレム1984)などに代表されるようなゲーム前半は雑魚キャラが多数出てきて最後はボスと一騎討ちというモノしか無かった。

 

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しかし本作は雑魚キャラなどは一切出てこなく、全ての面がタイマン勝負となっている。

その分キャラの動作はジャンプ・しゃがみ・キック・パンチを組み合わせることで多数の攻撃方法を繰り出す事ができる。

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しかし防御という概念は本作にはなく、敵の攻撃を防ぐ手段は回避のみ。

同体力(8ポイント)で攻撃を1度当てると1ポイントずつ奪っていき、相手体力を0Pにすれば勝利。

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この様な純粋な1vs1の格闘対戦ゲームの始祖とされているが、残念ながらプレイヤー同士の対戦モードはない。

ちなみにタイトルは中国語の1.2.3.4である「イー・アル・サン・スー」を捩ったものである。

 

FC版『イー・アル・カンフー』

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AC版が稼働された僅か3ヶ月後に移植されたのがFC版『イー・アル・カンフー』である。

低スペックであるFCとソフト容量の関係からAC版に比べ大きく内容が変わっている。

それに伴い、主人公の名前とストーリーも変更となっている(後述)。

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AC版では11人の敵が登場するが、FC版では5人のみと大幅に減っている。

敵であるチャーハン一族のメンバーは、棒術使いのワン(1面)・火吹き男のタオ(2面)・鎖分銅使いのチン(3面)・手裏剣使いのラン(4面)・飛行術のウー(5面)というそれぞれ特徴を持った5人である。

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3面をクリアするとボーナスステージが挟まれる。

ファミコン版は「LEVEL1」「LEVEL2」と難易度設定があり、「LEVEL1」だとリーは自動的に敵の方を向いてくれるが「LEVEL2」はプレイヤーが自分の向きを変えなければならない。

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尚、画面の端へ向かって飛び壁を蹴って敵の裏へ回る本作の象徴ともなっている必殺技“三角飛び”は意外な事にファミコン版のみ実装されている技である。

 

ストーリー

AC版

カンフーの達人の父(故人)を持つ主人公ウーロンは、父が果たせなかった、格闘大会「王座杯」での優勝を目指し、無念を晴らそうと出場する。

FC版

ときは中国清朝も末期。

カンフーの達人リーは、中国全土で悪業をかさねるチャーハン一族撲滅のため、彼らの城である「メンマの塔」へと、のり込むのであった。

しかし、リーの行手には、次々と強敵が立ちはばむ。

はたしてリーは、チャーハン一族を倒し、中国に平和をとり戻すことができるか。

 

最後に

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本作はコナミにとって『けっきょく南極大冒険』と共に記念すべきファミコン参入第一弾のソフトである。

 

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今プレイすると流石に古すぎて微妙に感じるかも知れないが、この時代では今までにない対戦型格闘ゲームとしてゲーマーたちの間に衝撃を与えた名作である。

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後にメタルギアを産み出した小島秀夫監督が本作に出逢って感動してコナミに入社したという逸話があるほど当時としては完成されたアクションゲームであった。

現代の最新対戦格闘ゲームにも通ずる基本概念がこの時代で多数取り入れられているのは素晴らしいの一言に尽きるだろう。

 

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BGMはゲームミュージック作曲家の東野美紀。

『グラディウス』や『幻想水滸伝』『ヴァンダルハーツ』などこの時代のコナミファンにはお馴染みの名曲をたくさん世に送り出した天才である。

本作のBGMも一度聴いたら忘れられない素晴らしい曲であり、当時のプレイヤー達の記憶に深く刻み込まれている。

 

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余談ではあるが漫画ハイスコアガールでは、凄腕の美少女ゲーマーが対戦格闘ゲームでボロカスに打ち負かした主人公に対して「イー・アル・カンフーからやり直した方がよくて?」という稀代の名煽り台詞を吐く(笑)。

 

今回は対戦型格闘アクションゲームの草分け的タイトル『イー・アル・カンフー』の紹介でした!

 

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