『けっきょく南極大冒険』1985年4月22日にコナミからファミリーコンピュータ用ソフトとして発売されたアクションゲーム。
オリジナルは同社が1983年12月にMSX用ソフトとして発売した教育ソフト。
主人公のペンギンが可愛らしく人気であり、のちに関連タイトル作品や様々なハード移植されコナミの看板キャラクターの1人となった。
けっきょく南極大冒険とは
1983年にMSX用ソフトとして発売されたオリジナルは教育ソフトとしての位置付けでありキャッチコピーは「I love 地理」とされていた。
各ステージのゴール地点で各国の国旗が揚がり、世界の国々と国旗を覚えてもらうという趣旨で教育ソフトを謳ってはいるが内容は完全に普通のアクションゲームである。
1985年にファミコン用ゲームソフト事業に参入したコナミは、同社の記念すべき第一弾ファミコンソフトとして『イー・アル・カンフー』と共に本作『けっきょく南極大冒険』を4月22日に移植販売する事となる。
ゲーム概要
主人公のペンギンが南極大陸にある各国の基地に決められた時間内に到達するのが目的の3D視点のアクションゲームである。
プレイヤーはペンギンを操作し、敵であるアザラシや障害物であるクレパス、落とし穴などを避けながらゴールを目指す。
これらに触れてしまってもミスにはならないが、タイムロスとなり制限時間内にゴールできなければゲームオーバーとなる。
途中に出現する魚や旗を取るとボーナス得点をGetできる。
全10ステージで構成されており、エンディングはなくループ制となっている。
独特の操作性
MSX版とファミコン版でのゲーム画面でのタイトルは『Antarctic Adventure』と表記されている。
常に氷の上を疾走するゲームであり、滑るペンギンの動きには独特のクセがあるので慣れるまではタイムロスを連発しゲームオーバーになりやすい。
しかし操作のコツを掴めば氷上を自由自在に滑るという快感を味わうことができ面白さを堪能できるようになる。
ファミコン版からは光る旗取るとドラえもんのタケコプターのようなアイテム“ペギコプター”を入手でき、最大4秒間空を飛ぶことができる。
BGMはワルツの「スケーターズ・ワルツ」のアレンジ曲が採用されており、本作のイメージ通りのほのぼのとした雰囲気を演出している。
ペン太
主人公であるペンギンは、容姿や動作がとても可愛らしくプレイヤーに愛されるキャラクターとして評価されていた。
本作が発売された時点では名前はなく、ただのペンギンであったが1991年に関連作品である『夢ペンギン物語』でヒロインのペン子の登場と共にペン太という名前が付けられた。
その後複数のハードに移植され、続編や関連作品も発売された本作の主人公であるペン太はコナミの別タイトルである『コナミワイワイワールド』や『パロディウスだ!』などのソフトにもゲスト出演しておりコナミの看板キャラクターの1人として人気を博す事となった。
筆者と『けっきょく南極大冒険』
筆者は本作が発売された昭和60年4月はまだファミコンを所有していなかった。
そのため本作をプレイした経験は友達の家で少し遊ばせてもらったくらいであり、あまりガッツリとやり込んではいない。
しかし前述した通りたくさんのコナミ作品にゲスト出演するペン太はゴエモンやシモンなどと並んでコナミの代表キャラクターとしてしっかりと記憶に残っている。
ペン太の可愛らしい姿とゲーム自体の優しい雰囲気のためか、ファミコン世代を過ごした女性は思い出のソフトに本作を挙げることが多く、女の子に人気の高いゲームとしてのイメージが強い気がする。
本作は2019年11月現在ではまだNintendo Switch Onlineではまだ配信されていないが、Wii Uや3DSのバーチャルコンソールでは配信されているので、昔を思い出して遊んでみたい方はそちらでプレイすることもできる。
今回はコナミの記念すべきファミコン参入第一弾タイトル『けっきょく南極大冒険』の紹介でした。
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