『逆転裁判2』は2002年10月18日にCAPCOMからゲームボーイアドバンス専用ソフトとして発売された法廷バトルアドベンチャーゲーム。
たくさんのナンバリングタイトルやスピンオフ作品が発売されているCAPCOMの看板タイトルのひとつである。
今回は2019年2月21日に発売された『逆転裁判123 成歩堂コレクション』から『逆転裁判2』を中心に紹介する。
『逆転裁判』
『逆転裁判』とは2001年にCAPCOMより発売された新感覚ADVである。
“法廷バトル”というジャンルの草分け的タイトルであり、そのかつてない面白さでゲーマーたちの間で話題になり口コミで広がった名作だ。
逆転裁判シリーズとしては続編が『逆転裁判6』まで発売されており、スピンオフシリーズとして『逆転検事』や『大逆転裁判』などがそれぞれ複数タイトルある。
その人気の高さからハードを跨ぎ何度も移植が行われており、シリーズ累計販売本数は680万本を超えるCAPCOMの中でも屈指の人気シリーズである。(2018年現在)
『成歩堂セレクション』
『成歩堂セレクション』とは2014年にDS版『蘇る逆転』『2』『3』の3作品を1本に纏め、ニンテンドー3DS用に移植された作品である。
画面レイアウトや操作方法はいずれもDS版に準じているが、画面とテキストがHDになり綺麗になっている。
これまですべてのシリーズが携帯ゲーム機での発売だったが、2019年にSwitch・PS4・Oneに移植されたことにより、シリーズ通して初めてテレビでのプレイが可能となり、大画面での迫力の法廷バトルを堪能することが可能となった。
逆転裁判2
大ヒットした前作『逆転裁判』の続編にあたるタイトル。
もともと続編を作る予定はなかったが、『1』を気に入ったプロデューサーが続編の制作を決めた。
全4話で構成されているが、当初は5話を予定してた。
ロムカードリッジの容量不足により1話削られての発売となった。
基本システムは前作で完成されていたので、前提としてそれを踏襲しつつも、一部より快適に遊べるようにUIを変更したり、追加のギミックを加えている。
開発者曰く、シリーズ最高の難易度を誇っており「流石に意地悪すぎた」と「大きな反省点」として挙げている。
ゲームシステム
前述した通り基本システムは前作から大きな変更はほとんど無い。
細かな点としては以下の点が追加・変更されている。
サイコ・ロック
探偵パートで使用できる今作の目玉システム。
本作からの登場となる綾里晴美から託された「勾玉」の力により、秘密を抱えている人物には“サイコ・ロック”と呼ばれる心の錠が見える。
その人物をそのまま問いただしても秘密を聞く事はできないが、正しい証拠品を突きつけつつ問いただすと錠が解除され秘密を聞き出すことができる。
ペナルティゲージ
前作はペナルティは回数制だったが、本作からゲージ制となった。
普通のペナルティによるゲージの減少は少ないので、何度か間違っても大丈夫ではあるが、重要場面などで間違えると満タンから1回のミスで半分に減ったり、酷いと一発でゲームオーバーになる事もある。
登場人物
前作から引き続き登場している人物は『蘇る逆転』の記事を参照して欲しい。
本記事では、今作からの登場となる重要キャラクターのみの紹介とする。
以下のキャラは今後のシリーズでもレギュラーとして出演している。
綾里晴美
千尋・真宵の従妹にあたる礼儀正しい少女で、古風な口調で話す。
真宵を姉のように慕っており「真宵さま」と呼ぶ。
「分家」の娘でありながら、真宵の「勾玉」に霊力を込め、「サイコ・ロック」を発動させられるようにするほどの霊力を有している。
狩魔冥
前作のライバル検事であった狩魔豪の娘。
アメリカで育ち、13歳の時に検事となった。
本作では成歩堂に対しあからさまな敵意を向けており、成歩堂から有罪判決を得ることに執念を燃やしていた。
父親同様「カンペキな立証」に強くこだわり、証拠の隠滅や証言の操作を主戦法とする。
ストーリー
第1話:失われた逆転
公園で婦人警官が恋人の男性警官を殺害した容疑で起訴された。
弁護を引き受けた成歩堂だったが、開廷直前に何者かに殴られ記憶喪失になってしまう。
自分が弁護士であることも思い出せないまま、成歩堂は法廷に立つこととなる。
第2話:再開、そして逆転
医療ミスで14人もの死者を出した「霧崎医院」の院長・霧崎哲郎が、自らの潔白を真宵の冷媒で証明する為、「成歩堂法律事務所」を訪れた。
成歩堂は霧崎医師と共に真宵のいる倉院の里を訪れるが、霊媒中に霧崎が殺害されてしまう。
容疑者である真宵を救う為、成歩堂は再び真宵の弁護を引き受ける。
第3話:逆転サーカス
有名なサーカス団「タチミサーカス」の公演を観に来た成歩堂たち。
その翌日、同サーカスの団長が殺害され、所属する大スターの天才マジシャン「マックス」ことマキシミリアン・ギャラクティカが殺人容疑で逮捕された。
成歩堂はマックスの大ファンである真宵に引きずられ、留置所を訪れる。
第4話:さらば逆転
「大江戸戦士トノサマン・丙!」の主役で大スターの王都楼真悟がライバル俳優の殺人容疑で逮捕された。
その直後、真宵が営利誘拐され、成歩堂は「殺し屋」を名乗る誘拐犯から王都楼の弁護と「無罪判決」の要求を依頼される。
筆者と『逆転裁判2』
本シリーズのファンである筆者はGBA版を発売日に購入しクリアしました。
初プレイ時はそこまで難しいとは思いませんでしたが、その後DS版やSwitch版で再プレイした時には確かに難易度が高いと感じました。
最終話ではペナルティゲージが満タンからワンミスで0になる驚愕のゲームオーバーになった時は呆然としてしまいました(笑)。
今作も前作に負けず劣らずキャラクターが魅力的であり、メインキャラから脇役まで皆個性的で物語を盛り上げてくれます。
特に今作のライバル検事となる狩魔冥は最初は高飛車でイヤな感じの女なのに、ストーリーが進むにつれ、可愛いところや優しいところが見えてきて、エンディングで見せる涙には思わずキュンとしてしまいました(笑)。
最終話に満を辞しての登場となる御剣怜侍の格好良さは尋常ではなく、もはや主人公の成歩堂を喰う勢いです。
当初は御剣が今作でもライバル検事として最初から登場する予定でしたが、前作で御剣の人気があまりにも高かったため、続編でも負け続けるのは可哀想との理由で狩魔冥というライバル検事が産まれたと開発者が語っています。
物語、キャラクター、トリック全てが高水準でまとまっている本作は、傑作と言われた前作に勝るとも劣らないクオリティであり、発売から17年経った現在にプレイしてもその法廷バトルの面白さは色褪せません。
今回は『逆転裁判2』の紹介でした。
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