『PREY』は2017年5月18日にPlayStation4用ソフトとしてベセスダ・ソフトワークスから発売されたファーストパーソンシューティングゲーム。
マルチプラットフォームとしてPlayStation4・Xbox One・Windowsで同時リリースされた。
本記事ではPlayStation4版の画像を掲載している。
『Prey』とは
『Prey』は人類を捕食するエイリアンが蔓延る巨大宇宙ステーションにて、数少ない生存者の1人である主人公となり事態の収集、および宇宙ステーションからの脱出を目指すSFホラーサバイバルゲームである。
2006年にHuman Head Studiosから発売された『Prey』というオリジナル版があるが、本作はそれとは別物と捉えるべき作品だということを理解しよう。
ベセスダ・ソフトワークスがシリーズの権利を獲得し、まったく新しい『Prey』を制作したものが本作である。
共通点と言えば“宇宙を舞台にした一人称視点のSFゲーム”ということぐらいであるので2006年版の『Prey』をプレイしていなくても何の問題もなく遊べる。
本作の開発はベゼスダ傘下であり『Dishonored』や『BioShock2』を手がけたデベロッパーArkane Studiosが担当。
なおタイトルであるPreyは日本語で「肉食動物に捕食される餌」という意味である。
ストーリー
主人公は大企業トランスターの重役夫妻の子供であり、研究部門を統括する副社長でもあるモーガン・ユウ。
“ある事情”によりしシステムにより昏睡状態にされていたモーガンが目覚めるところから物語は始まる。
舞台はトラスターの所有する月軌道に浮かぶ人類最大の宇宙ステーション「タロスⅠ」。
このタロスⅠでは謎の宇宙生命体「ティフォン」を研究していた。
厳重に管理されていたはずのティフォンだったが、モーガンが目覚めた時にはタロスⅠ内に大量発生しており、宇宙ステーションに勤務していた大勢の人類はティフォンに襲われ既にほとんど死滅していた。
目覚めた時点では記憶を失っていたモーガンだが、接触してきた謎の人物ジャニュアリーの導きにより現在の状況を知ることができる。
広大な宇宙ステーションタロスI内部で探索を行い、ティフォン大量発生の原因解明および事態の収拾を行い、ティフォンが地球にも浸透する可能性を潰すとともに、可能であれば脱出することを目指すこととなる。
探索要素
プレイヤーは13エリアにも及ぶ広大なタロスⅠを探索しながら、事件の真相に迫ってゆく。
プレイ中に“○○エリアに移動して○○制御装置を起動させる”などのミッションが与えられ、それをこなしていく形でストーリーは進んでゆく。
この各エリアはそれぞれが隔壁扉で区切られた小さなオープンワールドのような作りになっており、目的地へ行くための手段や道順などはひとつではなくプレイヤーは自由にタロスⅠを移動できる。
ティフォンや故障オペレーターと遭遇しても、戦闘して殺す(破壊する)も逃走するも自由だ。
サバイバル要素
タロスⅠ内部にある様々なアイテムはすべて“リサイクラー”に入れることで分子分解され、合成用の素材に置き換えできる。
一見価値のないと思われるようなアイテム(バナナの皮など)も持てるだけ回収して合成用素材の所有数を増やしていくのが基本。
合成用素材は“分子成型機”に入れることで、武器や銃弾、回復キットなど必要な様々なアイテムを製造できる。
ゲーム内でアイテムの設計図を手に入れることにより分子成型機で制作できるアイテムを増やしていくことができる。
基本的に物資が乏しいゲームなので、リサイクラーと分子成型機の積極的な活用は必須となる。
キャラクター強化
タロス内部で見つけることができる貴重アイテムの“ニューロモッド”。
ニューロモッドはタロスIで研究が進められていた最重要テクノロジーであり、これを使うことによりキャラクターのスキルアップが可能となる。
スキルは3系統に分かれており、プレイヤーの好みのスキルを強化してゆく。
「セキュリティー」スキルはHPやスタミナの増加やステルス能力アップなど、主に個人能力の強化。
「エンジニア」スキルは、壊れた機械を修理したり、武器を強化したりと技術系の能力強化。
「サイエンティスト」スキルは、治療キットの効果アップでHP回復値を増やしたり、ハッキング能力アップでロックされている扉を強制開放するなどの便利系のスキルとなっている。
ニューロモッドをいくつ見つけられるかで、ゲームの難易度が大きく変わるといっても過言ではない重要アイテムだ。
物語中盤以降では、分子成型機でニューロモッドも製造できるようになるので、合成用素材さえ大量にあれば、どんどんキャラクターを強くしていくことができる。
最後に
日本ではそこまでメジャーとは言えないタイトルではあるが、映画「エイリアン」のようなSFサバイバルホラー系が好きな方にはかなりお薦めできるタイトルだ。
筆者はFPSがさほど得意ではないのだが、ゲーム自体の面白さに魅了され完全にハマってしまい、昼夜を忘れプレイして一気にクリアしてしまった(笑)。
ゲームの難易度はかなり高めだとは思うが、難易度設定が4段階あり、いつでも変更可能なので難しいと思ったら難易度を下げればクリアはさほど難しくないはず。
ちなみに筆者はFPS苦手だけど、NOMAL(下から2番目の難易度)でなんとか最後までクリアできた。
どちらかと言えばFPSの戦闘自体より、広大な宇宙ステーション内部を最初からほとんどの場所に行けるような自由度の高さに戸惑い、「何をすればいいかわからない」という行き詰まり方をするプレイヤーの方が多い気がする。
その自由度の高さにさえ慣れてしまえば、SFホラーやサバイバルホラーが好きな人は夢中になれるタイトルだと思うので、機会があれば是非一度遊んで欲しい。
今回はFPS型SFサバイバルホラーの良作『PREY』の紹介でした!
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