『ドクターマリオ』は1990年7月27日にファミリーコンピュータ用ソフトとして任天堂より発売された落ち物パズルゲーム。
ゲームボーイ版『ドクターマリオ』との同時発売であった。
GBA・SFC・3DSなど様々な機種にて移植やアレンジ版が発売されている。
現在はバーチャルコンソール・Switch Onlineにてファミコン版が配信されている。
『ドクターマリオ』とは
『ドクターマリオ』 は医師のマリオが繁殖したウイルスをカプセルを使って退治していく落ち物パズルゲームである。
『テトリス』(1988年)が登場してから各メーカーから様々な落ち物パズルゲームというジャンルの作品をリリースされた。
その中でも本作はマリオを主人公に扱ったことやゲーム雑誌での度重なる特集記事の掲載、ファミコンTV番組での対戦放送などの露出も手伝いダントツの人気を誇った。
販売本数は153万本であり、これはファミコンソフト全1252本の中でも17位の歴代記録である。
ゲームシステム
ビンの中に繁殖したウイルスを、カプセルを使って退治していく内容。
ウイルスは赤・青・黄の3種類がいて、カプセルの色はそれに対応している。
縦か横1列に同じ色を、ウイルスを含め4つ以上繋げると消え、その繰り返しでビンの中にいるウイルスをすべて消せばステージクリアとなる。
しかしカプセルが積み上がってビンの上まで詰まるとゲームオーバーになってしまう。
スピードがLOW・MED・HIの3段階に、レベルが0~20の21段階に変更可能。
スピードに応じてカプセルの落ちる速度が上がるが得点も大きくなり、レベルを上げた場合はウイルスの数が増えるようになっている。
これらの難易度調整によって自分の実力に合う設定でプレイできるのでパズルゲームが苦手な人も楽しめ、また得意な人にとっても歯応えのある難易度で楽しめるようになっている。
最後に
テレビ東京系列で放送されていた任天堂の1社提供TV番組「スーパーマリオクラブ」のコーナーのひとつ「全国対抗 勝ち抜き王者決定戦」での対戦企画での使用タイトルに使われていたのを観ていた方も多いのではないだろうか。
シンプルなルールでとっつきやすいのにも拘らず、戦略性が高くやり込み要素も多い名作だった。
子供から大人まで幅広い年齢層に愛され大ヒットとなり、その人気は後継作品の『ヨッシーのたまご』(1991年)、『ぷよぷよ』(1993年)が発売されるまで長期に渡った。
本作のBGMは『メトロイド』(1986年)や『MOTHER』(1989年)を手掛けた田中宏和が担当している。
曲数こそ少ないがパズルゲームというジャンルにマッチしたサウンドは好評を得た。
本作はファミコンカセットとしては珍しく、特に主婦層での人気が高かったタイトルであった。
その結果、この時代のお母さんたちには“教育上よくないモノ”とされがちだったファミコンに対して一定の理解を得られたという意味での功績は大きい。
お母さんがこのゲームにハマったためゲームに対して寛大な態度を示して貰えるようになったとか、親子で一緒に本作を遊んだなどというほっこりする思い出エピソードも多く聞かれる(笑)。
今回は任天堂の贈る落ち物パズルゲームの金字塔『ドクターマリオ』の紹介でした!
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