『メトロイド』は1986年8月6日に任天堂よりファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして発売されたアクションゲーム。
キャッチコピーは「緊急指令!!メ・ト・ロ・イ・ド・ヲ・ハ・カ・イ・セ・ヨ」。
ゲームボーイアドバンス向けのファミコンミニ、ニンテンドークラシックミニ、バーチャルコンソールなどに移植されており、2018年11月14日にはNintendo Switch Onlineでも配信されている。
メトロイド
任天堂のディスクシステム専用ソフト第5弾であり、のちに続編タイトルが多数発売されることとなる『メトロイドシリーズ』の記念すべき1作目である。
当時の任天堂としては初めてのハードSFの世界観を持った作品である。
ビームによる遠距離攻撃で敵を撃退しながら広大なダンジョンを進むジャンプアクションであり、隠し通路や強化アイテム探し出す探索要素がゲームの主軸となっている。
第一作目である本タイトルの販売本数は104万本であり、これは198本あるディスクシステム用ソフトとしては7位の実績である。
初代『メトロイド』からの流れを汲む2Dアクションシリーズ続編およびリメイクは6作品開発された。
最新作は3DSにて『メトロイドⅡ』のフルリメイクである『メトロイド サムスリターンズ』が2017年に発売されている。
メトロイドプライム
本シリーズの派生シリーズとして『メトロイドプライムシリーズ』があり、こちらは開発を子会社の米レトロスタジオに委託している。
『メトロイドプライムシリーズ』は一人称視点での射撃による攻撃を行うのが特徴。
しかしFPS化したわけではなく、3D画面でもサムスとの一体感が重視されており、探索アクションをメインとした『メトロイド』としての特性は損なわれていないと言える。
2017年にSwitchにて『メトロイドプライム4』が発売予定と発表されたが、開発は難航しており2019年1月に発売延期を発表した。
ストーリー
コスモ歴20X5年、外宇宙調査船が宇宙海賊に襲われ「惑星SR388」で発見された未知の生命体「メトロイド」のカプセルが奪われてしまった。
「メトロイド」が海賊の手によって、武器として使われるようになれば銀河文明が破滅してしまう。
連邦警察は海賊の本拠地「要塞惑星ゼーベス」に対し総攻撃を行ったが、攻め落とすことができなかった。
連邦警察は最後の手段として宇宙戦士をゼーベスの内部に侵入させ、要塞の中枢であるマザーブレインを破壊する作戦を決定。
そして選ばれたのが凄腕の賞金稼ぎとして銀河に名を馳せる「サムス・アラン」である。
惑星ゼーベスは自然の要塞で、外側は特殊な岩に覆われ、内部が複雑な迷路になっている。
しかも、海賊の手によって様々な仕掛けや“罠”が張り巡らされており、至る所に不気味な海賊の手下が待ち受けている。
ゼーベスの侵入に成功したサムスはマザーブレインを倒し、銀河文明を救えるだろうか?
ゲームシステム
ゲームを勧めながらありこちに隠されているパワーアップアイテムを入手していくと、武器であるビームが強化されたり、最大エネルギー(HP)も増加していく。
それ以外にも“丸まり”や“ハイジャンプ”などサムスの特殊技能も取得していく。
そうして要塞惑星ゼーベスの中枢にあるマザーブレインを破壊すれば目的達成となる。
しかしゲームはそこで終わらず、カウントダウンが開始され、制限時間内にゼーベスを脱出できなければゲームオーバーとなってしまう。
ゲームクリアまでに掛かった時間によりエンディングの内容が変わる。
好成績で脱出に成功すると、脱出後サムスがヘルメットを脱ぎ、実は女性だったことが明らかになるという有名な真のエンディングを見ることが出来る。
更にクリアタイムを縮めると、サムスは“スペーススーツ”も脱ぎ、レオタード姿を拝むことが出来る。最終的に2時間以内のクリアだとなんと“ビキニ姿”を披露してくれる!
『メトロイド』の逸話
Switchの『スマブラSP』にも登場している「サムス」だが、上記にあるように正体は女性であり、ゲームをクリアしたプレイヤーを驚かせた。
ちなみに“サムスが女性である”という設定は開発終盤に決まった。
その為「サムス・アラン」という男性っぽい名前だし、説明書では“彼”と表記されている。
エンディング内容を話し合ってる際に、「クリアタイムによってエンディングパターンを変え、短時間でクリアしたプレイヤーにはご褒美の様なものを用意しよう。」となった。
スタッフの1人が「ヘルメットを取ったら女性が出てきたらみんなビックリするよね。」と提案したところ、それは面白い!と満場一致で即決定した(笑)。
と開発ディレクターの坂本氏がのちに語っている。
こうして好成績でクリアした人だけが知る事ができる秘密が生まれた訳だが、本作の発売日と同時に放映開始されたテレビCMではサムスを女性が演じている。
分かる人が見れば立派なネタバレでもある(笑)。
筆者と『メトロイド』
筆者はこのソフトは所有しておりませんでした。
購入した友達の家で遊ばせてもらいました。
今でも記憶に残っているのはそのBGMです。
サイバーパンクっぽい雰囲気のサウンドは、まさにハードSFの世界観にピッタリであり、聴き惚れてしまいました。
とくに有名なのはメインタイトルでのBGMであり、こちらは『メトロイドシリーズ』を通して使用されています。
あまりにもBGMが格好良いので作曲家を調べたところ、『MOTHER』や『パルテナの鏡』を手掛けた「田中宏和」氏でした。流石名作曲家ですね!
結局本タイトルは自分ではクリアすることはありませんでした。
友達がクリアするところは見た事があり、幼心にサムスが女性であることを驚いた思い出があります。
『メトロイドシリーズ』は2017年の3DS版を最終に新タイトルが発売されてません。
2019年3月現在、あれから2年間の空白を経てSwitchで続編が発売されればファンは大盛り上がりすること間違いありません。
ディスクシステム時代に購入できなかった筆者も、今度こそ自らの手でエンディング画面を見たいので、ぜひ任天堂さんには頑張って欲しいものですね!
今回は任天堂初のハードSF世界観アクションゲーム『メトロイド』の紹介でした。
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