『PC原人』は1989年12月15日にPCエンジン用ソフトとしてハドソンより発売されたアクションゲーム。
PCエンジン専門のゲーム雑誌「月刊PCエンジン」にて連載されてた四コマ漫画をゲーム化したタイトル。
PCエンジンを代表するタイトルであり続編は『3』まで発売されている。
『PC原人』とは
平和な原始時代を舞台に、史上最強の石頭を持ったPC原人の活躍を描いた、PCエンジン初期の名作横スクロールACTである。
主人公となるPC原人の攻撃方法は、強力な石頭を利用した頭突きのみ。
平和な恐竜王国に突然現れた悪の大王キングタマゴドンIII世を倒し、さらわれたプリンセス・ドラゴンを救い出すため突き進んでゆく。
移動と攻撃だけのシンプルな操作で、襲い来る敵をひたすらなぎ倒してステージクリアを目指すPCエンジンを代表するアクションゲームだ。
ストーリー
主人公であるスキンヘッドな原始人PC原人は毎日陽気に暮らしていた。
だが、ある日のこと恐竜王国に一大事が起こった。
悪の大王であるキングタマゴドンIII世にプリンセス・ドラゴンがさらわれてしまったのだ。
PC原人は史上最強の石頭を武器に王国の平和を守る冒険に出た。
これが「PC原人」だ!
頭がい骨
異様に大きくて堅いため、この石頭を利用して頭突きで狩りをしていた。
脳みそ
言葉はかろうじて理解できるが、脳の重さはわずか55g。
ただし根性はあったようである。
胃
肉を食べると猛烈な勢いで消化し、それにより発生したエネルギーで頭がショートする。
結果一種の無敵状態となる。
歯
何でも食べていたため異常に丈夫であり、歯で崖を登ることも可能。
肉を食べてパワーアップ
原人はゲーム中に登場する肉を食べると、2段階までパワーアップすることができる。第1段階は“PC猿人”、第2段階は“PC変人”と呼ばれ、地面に向けて頭突きすることで地響きを起こし、敵の動きを一瞬止めることが可能になる。
頭突きの威力もそぞれぞ2倍、3倍とパワーアップし、より強力なダメージを与えられるようになる。
月刊PCエンジン
本作は前述した通り、元々はPCエンジン専門ゲーム雑誌「月刊PCエンジン」の中で連載されていた同名の四コマ漫画『PC原人』のゲーム化タイトルである。
PCエンジン市場は主力メーカーがハドソンであった関係もあり、ファミコン時代から「コロコロコミック」でハドソンとは関係の深かった小学館の「月刊PCエンジン」でハード・ソフトの情報が真っ先に発表されることが多かった。
マスコットのPCエンジンゴリラが毎回表紙を飾っており、このゴリラを見ると懐かしさを憶えるアラフォー世代も多い(笑)。
PC原人シリーズ
メインの攻撃が頭突きだけで他に飛び道具などはまったく無いという他に類を見ないアクションと、コミカルでかわいい主人公の原人と敵キャラたちのグラフィックや演出が大ヒットした名作である。
PCエンジン初期のタイトルでありながら、その独創性とアクション要素は完成されており、PCエンジンで発売された672本のソフトの中で1位の販売本数であった(販売本数は公開されていない)。
その人気の高さから1991年には『PC原人2』が、1993年には『PC原人3』が発売され、それぞれ好評を博した。
本作の人気はPCエンジンだけでは留まらず、ハドソンにより様々なハードへ移植版や新作などが制作されるマルチ展開が為された。
その際に他機種で発売された物には、ファミコンでは『FC原人』、ゲームボーイでは『GB原人』、スーパーファミコンでは『超(スーパー)原人』など、“原人”の前にプラットフォームとなるハードの略称を冠してのタイトルとなっている。
最後に
PCエンジンの看板アクションゲームとも言える人気となった『PC原人』の記念すべきシリーズ第一弾。
独特の操作性には多少慣れが必要だったが、バランスも悪くなく、プレイしていて楽しくなる様な良質のコミカルACTとして愛された。
BGMは『スターフォース』『マイティボンジャック』などを手掛けた増子司が担当しており、原始時代という世界観を見事に表している。
ステージに合わせた各曲はどれも素晴らしく、時に優しく、時に激しく聞き応え十分なクオリティとなっている。
ACTゲームとして全体的に完成されていると言っても過言ではない本作は、30年経った現在にプレイしても面白いと思える名作のひとつである。
2020年3月19日発売の「PCエンジン mini」に本作が収録されているので、昔を思い出してプレイしてみるのも良いかも知れない。
今回は原始時代を舞台に超石頭な原人が大暴れするはちゃめちゃアクション『PC原人』の紹介でした!
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