『シティコネクション』は1985年9月27日にファミリーコンピュータ用ソフトとしてジャレコより発売された横スクロールアクションゲーム。
オリジナルは1985年7月にジャレコが稼働させたアーケードゲーム。
同年にジャレコによりファミコンやMSXに移植・販売された。
本記事ではファミコン版をメインに取り扱う。
シティコネクション
カリフォルニア生まれの15歳の少女・クラリスが理想の男性を捜し求め、迫りくるパトカーを撃退しながら愛車・クラリスカーで世界中を走り回るというストーリー。
ゲームとしてはドットイートに分類される。
ドットイートとはパックマンに代表されるステージ全てのドットを食べればクリアとなるゲームジャンルである。
ゲーム概要
ループ制である横スクロールステージをジャンプボタンで足場に飛び移ったり、敵や障害物を回避したりしながら、ステージ全ての断層の足場を塗りつぶせばステージクリア。
左右ボタンでクラリスカーの向きを反転させられるが、慣性が働くため減速しつつの反転となる。
パトカーや障害物に当たるとミス。
残機制となっており、全ての残機を失うとゲームオーバー。
スタート時に5個保有しているオイル缶を投げ、パトカーに当ててスピンさせることが可能。
さらにスピン状態のパトカーに自機が触れると吹き飛ばせる。
なお、オイル缶はステージ中にも用意されており、取ればストックが増える。
全6ステージで構成されており、これはオリジナルのAC版12ステージに比べ半分となっている。
ジャレコ
本作を販売した「ジャレコ」はかつて存在したゲームメーカーである。
『シティコネクション』以外にも『忍者じゃじゃ丸くんシリーズ』『フォーメーションZ』『燃えろ‼︎プロ野球』など良くも悪くも尖ったタイトルを多数世に送り出した素晴らしいメーカーであった。
ファミコン初期に任天堂により設立された“初心会”にも「ハドソン」「カプコン」「コナミ」「ナムコ」「タイトー」と共に名を連ねる老舗と言えるメーカーだ。
※初心会については下記記事を参照
2020年現在、ジャレコ作品の全IPは「株式会社シティコネクション」という企業が保有している。
社名の由来は本作であることが同社のWebサイトに書かれている。
そしてそこには、クラリスカーと“走り出したら止まらない。”という企業キャッチフレーズが載せられており、本作に対する並々ならぬ愛を感じられる(笑)。
最後に
クセの強い操作性により、最初はかなり難しく感じるが、慣れてくればなかなか中毒性がありハマるタイトルである。
クラリスカーはウィリー、方向転換、ジャンプなどの挙動が生きてるかのようにコミカルに動くのでその可愛さも見ていて飽きない。
あのクラリスカーの演出はファミコンにしては頑張っているのではないだろうか。
余談ではあるがクラリスカーはホンダ・シティ初代AA型(1981~1986)がモデルである。
理想の男性を求めて世界中を車で駆け巡るスピード狂の15歳の少女というヒロイン・クラリスもなかなかぶっ飛んだ設定で良いと思う(笑)。
2004年に携帯アプリにて発売された続編『シティコネクション ロケット』では、本作にて散々カーチェイスを繰り広げた後に警察の説得を受けて投降したクラリスは、国連のエージェントとなり、秘密結社に奪われた「超機密書類」の奪還のため再びクラリスカーを駆って爆走するという物語となっている。
クラリスカーはロケットエンジンが搭載され、空も飛ぶことができホーミングミサイルも装備されている。
21世紀になっても相変わらずぶっ飛んだ人生を歩んでいるクラリスの姿を見られて往年のファンとしてはとても嬉しい(笑)。
今回はスピード狂のぶっ飛んだ15歳の美少女が、世界中の警察を相手にカーチェイスを繰り広げるドットイートゲーム『シティコネクション』の紹介でした!
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