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【ゾンビハンター】ゲーム雑誌「ハイスコア」の企画で産まれたファミコンソフト!アイスキャンディーの懸賞で当たった思い出のタイトル!【ファミコン・ハイスコア・レビュー】

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『ゾンビハンター』は1987年7月3日にファミリーコンピュータ用ソフトとしてハイスコアメディアワークスより発売されたアクションロールプレイングゲーム。

隠れた名作であり、バランスの取れたアクション性と当時としては珍しい、お金の概念があり装備品をお店で購入できるアクションロールプレイングとして知る人ぞ知るタイトルである。

 

 

『ゾンビハンター』とは 

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当時販売されていたゲーム雑誌『ハイスコア』の中の企画として制作されたタイトル。

『ハイスコア』の当時の編集長がエスキモー(森永乳業)のアイスキャンディーのプレミアムの話を持ってきてたことから企画された。

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当初はキャラクターの形をしたグミキャンディーが入ったゾンビハンターというバニラアイスクリーム(棒アイス)の懸賞品専用ソフトとしてリリースされた。

しかし口コミで「おもしろい!」と評判になり、のちに正規ファミコンソフトとして市販化された。

さらにその後MSX2にまで移植されたという異色のゲームソフトである。

その為、ゲーム内の回復アイテムの「たべもの」には、元の商品にあやかった棒アイスが用意されている。

 

ゲームシステム

ジャンルは横スクロールタイプのARPG。

プレイヤーは風の精霊に選ばれた戦士となり、地下迷宮の奥に待ち構える土の精霊ドルゴ討伐を目指す。

ゴルドを倒し暗闇と化してしまったパルマの都を救うのがゲームの目的となっている。

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本作は敵を倒すごとに経験値とゴールドを入手することができる。

さらに稀にアイテムを落とすこともある。

経験値の蓄積でプレイヤーはレベルアップ、そして貯めたゴールドで装備品を購入することで主人行をパワーアップさせてゆく。

このようにRPG要素の基本概念はしっかりとしており、キャラクターの成長を実感することができるシステムとなっている。

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ショップは各ステージに用意されており、ゲームスタート直後に左端に向かうと入店できる。

しかしゲーム画面上にはお店の看板などの情報は何もなく、ショップの存在に気づかなければ最後までお店を利用することなくプレイすることになる(笑)。

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この時代のゲームなのでセーブ機能は搭載されていない。

しかもパスワードによる中断もできなので、一気にクリアするしかない。

2時間ほどでクリア可能なので理不尽ではないが、当時ファミコンは1日1時間と言われたファミっ子には少々キツかったかも知れない(笑)。

ついでにコンテニューも実装されていないので、ゲームオーバーになったら最初からでやり直しとなる。

 

裏技とバグ

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当時のファミコンソフトではよくある事ではあるが、杜撰なデバッグによるバグが目立つ。

例えば「レベルアップのたびに防具の性能が0にるため新しい防具を買いなおさなければいけない」などの致命的ではないが微妙なバグが多数あった。

面白いのは最高レベルは31にも拘わらず、なぜか敵を倒し続けるとレベルアップ音が鳴りレベル32にアップするバグ。

レベルはアップするがステータスは一歳上昇しない。

しかし前述したバグと重なり防具性能は0になるなど苦笑いさせられる(笑)。

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バグではなく裏技もいくつか存在する。

「タイトル画面でセレクトボタンを押すと主人公が大幅に弱くなる」という裏技が実装されており、これは通常難易度では簡単すぎるというプレイヤーが腕試しで挑戦する今でいうところのナイトメアモードのような隠し要素となっている。

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他にもタイトル画面でのZOMBIE HUNTERの『I』の文字の蝋燭の炎が、2コンのマイクに息を吹き付けると揺れるという裏技が印象に残っている。

強く息を吹きかけると蝋燭の炎は消える。

しかし消したところでゲーム自体には何も起こらず、単に遊び心の小ネタではあったが子供だった筆者は楽しかった(笑)。

このような工夫が仕込まれていること自体は好感が持てるが、その前にデバッグをしっかりしてもらいたかったと言うのが大方の意見であろう(笑)。

 

音声合成

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この頃ファミコンソフトでは音声合成によるゲーム内で喋る演出が開発されたばかりであり、“はじめてゲームがしゃべる“様になった時代である。。

本タイトルの1か月前に発売された『燃えろ!!プロ野球』なども音声合成による実況が話題となっていた。

 

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本作も流行に乗ってメーカーロゴ画面では「ハイスコア!」と女性ボイスでメーカー紹介を行い、タイトル画面では「ゾンビハンタ~」とおどろおどろしい声でタイトルアナウンスを行なっている。

当時としては画期的であり感動した。

しかしゲームオーバーになると「しっかりしろよ!」などと腹立たしい檄を飛ばしてくるのでイラッとしたりもした(笑)。

 

アイスクリームの懸賞品

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冒頭にも説明した要に本作はエスキモーから発売されたアイスクリームとのコラボ企画である。

『ゾンビハンター』というグミの入ったバニラアイスを購入して応募券を送ると懸賞品であるこのソフトが抽選であたるという企画だった。

「ゾンビを食べてゾンビを当てよう!」という安易なキャッチコピーが如何にも昭和っぽい(笑)。

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このエスキモーという名前、昭和生まれの方には懐かしい響きではなかろうか。

エスキモーは森永乳業が使用していたアイス菓子ブランド。

エスキモーブランドは1979年に創設され、2010年に31年の歴史に幕を閉じた。

筆者などは今でもエスキモーと聞くとソフトクリームなどを思い浮かべてしまうが、現代の子供はエスキモーと言ってもピンとこないだろう(笑)。

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実は筆者は本作をアイスの懸賞で当てている(笑)。

正確にはまだ幼かった筆者は懸賞のことなど知らずオヤツに出されたアイスを食べていただけなのだが、母がこっそり応募していたのだ。

ある日学校から帰ると、懸賞で当たったこのゲームソフトをサプライズでプレゼントしてくれた。

わずか8,000名しか当たらない懸賞を見事当てた母の強運に驚いたモノだ(笑)。

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当時の子供にとって5,000円前後するファミコンソフトは高価な玩具であり、誕生日などに買ってもらえる特別なモノであった。

そんなファミコンソフトを誕生日でもクリスマスでもない日に突然貰えて大興奮した事は生涯忘れられない思い出であろう(笑)。

 

最後に

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当時はまだRPGといえばドラクエ式のコマンド選択型がほとんであり、横スクロールアクションとRPGを組み合わせた本作は新鮮だった。

そのため懸賞で当たったにしてはとても面白く感じたことを憶えている。

夢中になって遊んだ筆者は、なんとたったの3日でクリアしたのだった。

幼少時代はまだまだゲームが下手だったので短期間でのクリアなどまず無かった。

というか大多数のタイトルはクリアできず諦めていたモノが多かったので、本作の難易度はかなり低めであったと推測する。

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ファミコン稼働中に発売されたファミコンソフトは全タイトルで1252本ある。

本作の販売本数は10万本でありプチヒットと言えなくもない。

しかし上位30本以内に入るタイトルはどれも100万本以上売れており、それらと比べるとマイナーと言わざるを得ない。

 

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そのためファミコン時代を過ごした方の中でもこの作品のことを憶えている人は少ないだろう。

しかし筆者にとっては、子供時代にアイスの懸賞で当たり、3日でクリアしたという生涯忘れられない思い出のタイトルなのである。

 

今回はアイス菓子の懸賞で配布されたファミコンソフト『ゾンビハンター』の紹介でした!

 

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