『ファミコングランプリ F1レース』は1987年10月30日にファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして任天堂より発売されたレースゲーム。
ディスクファックス対応の青色ディスクタイトルであり、電話回線を利用して応募する全国タイムトライアルのイベントなどが行われた。
『ファミコングランプリ F1レース』とは
『ファミコングランプリ F1レース』はディスクファクス対応青色ディスクの第三弾として任天堂から発売された。
トップビュー(真上からの見下ろし視点)でのサーキットコース画面を見ながらF1マシンを操作し、上位入賞を狙うレースゲームである。
本作以前に発売された『ゴルフJAPANコース』(1987年2月)、『ゴルフUSコース』(1987年6月)に続きディスクファクスを使った全国ベストタイムランキング大会が行われた。
販売本数は49万本、書き換え回数 は27万回である。
ゲームシステム
2つのモード
ゲームモードは「タイムトライアル」と「グランプリ」の2種類がある。
どちらのモードもトップビューのサーキットコースはプレイヤーのF1マシンに合わせ8方向にスクロールしてゆく。
「タイムトライアル」は全6コースとなっており、全てのコースで対向車がいない。
マシン操作に慣れるための練習的なモード。
「グランプリ」は全10コースとなっており、対向車と順位を競いながら上位入賞を目指すメインモード。
マシンの仕様
マシンにはBODY・TIRE・GASの3つのパラメータがある。
レース中走行距離によりTIREとGASの数値が消耗し、対向車やガードレールに衝突するとBODYの数値が消耗する。
TIREは数値が0になってもグリップが極端に悪くなるだけで走行は可能だが、BODYとGASは0になると走行不能となりリタイアとなってしまう。
コースにはピットがあり、ピットインすると3つのパラメータは全快する。
ピット作業は自動だが、ABボタンを連打することにより作業時間の短縮を図れる。
ゲームの進め方
マシンには10万ドルから5000万ドルまでの24種類があり、値段により各種性能が大きく異なる。
好みのマシンを購入してゲームスタートであるが、最初は資金が乏しく安いマシンしか買えない。
第1コースから始まり6位以内に入賞すると、賞金を獲得し次のコースへとステージを進めることができる。
お金を貯めてより高性能なマシンを購買しながら最終コースを目指す。
マシンは売却もできるが、複数台保有も可能となっている。
青いディスクカード
ディスクシステムは黄色のディスクが一般的だが、後期には青色のシャッター付きのディスクを必要とするソフトも発売された。
青いディスクカードは、198本販売されたFDS専用ソフトの中でも『ゴルフJAPANコース』『ゴルフUSコース』『中山美穂のときめきハイスクール』『ファミコングランプリ F1レース』『ファミコングランプリレースⅡ 3Dホットラリー』『リサの妖精伝説』の6本だけであった。
青ディスクには書き換えソフトの制限は無いが、逆に黄色ディスクを青ディスク用の前記6タイトルに書き替えることはできないので実質黄色ディスクの上位互換と言う位置付けであった。
最後に
レースでの記録をSAVEしてディスクファクスで送ることにより全国ベストタイムランキングへ参加することができた。
青いディスクのみであり、書き換えで手に入れた黄色いディスクはディスクファクス対応不可。
1500位以内に入賞すると「F1レースライセンスカード」と非売品の景品である「スーパーマリオ ゲーム&ウオッチ」を貰えた。
筆者は本作は所有しておらず、友達から借りて遊んだ。
友達のソフトなので全国ベストタイムランキングには参加できなかったが、かなりハマって遊んだ記憶がある。
可愛らしいグラフィックであるが手に汗握るレースはとても楽しく、賞金を貯めて高性能なマシンを手に入れていくシステムなども秀逸であり、名作と呼べるタイトルであった。
雨だとタイヤのグリップ力がが弱まるのでレインタイヤを履かないとスリップが多発するなど、本格的な仕様も取り入れられており戦略的な要素もあるのも良かった。
現在の本格的な3D視点のレースゲームと比べると、ちょっとしょぼい感じのするトップビューでのラジコン操作によるレースゲームではあるが、おそらく現在プレイしても十分に楽しめるゲーム性の高いタイトルだ。
残念なことに2021年現在では未だバーチャルコンソールでもNintendo Switch Onlineでも配信されていない。
リメイクでも当時のままでの配信でも構わないので、是非現行機でプレイできるようにして欲しいと願う作品のひとつである。
今回は白熱のレースバトルで手に汗握る『ファミコングランプリ F1レース』の紹介でした!
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