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【クレオパトラの魔宝】エジプトでイシスの涙をみつけ、女神クレオパトラを蘇らせろ!RPG要素が盛り込まれた新感覚アドベンチャー!【ファミコン・ディスクシステム・スクウェア・レビュー】

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『クレオパトラの魔宝』はスクウェアがディスクシステム専用ソフトとして開発し、同社がDOGブランド(後述)で1987年7月24日に発売したアドベンチャーゲーム。

コマンド選択式ADVにRPG要素を組み合わせた当時としては画期的なコンセプトのもとに開発された。

FDSのスペックを活かした綺麗なグラフィックや、アニメーションする戦闘シーンなどをウリにして販売された。

 

DOGブランド

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「ディスク・オリジナル・グループ」、通称「DOG」とは1986年に「スクウェア」を主軸にゲームメーカー7社で結成されたFDS専用ソフトの開発を手掛ける連合体のブランド名である。

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残念ながらミリオンヒットは1本もなかったが、『水晶の龍』『クレオパトラの魔宝』『アップルタウン物語』『とびだせ大作戦』『ディープダンジョンシリーズ』などなど“良くも悪くも”ファミっ子の心に深く刻み込まれるタイトルを世に送り出した。

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1988年以降ROMカードリッジの多機能化に伴いFDSの開発が下火になり自然消滅した。

尚、現在は加盟7社の内「スクウェア」以外は廃業、または既存していてもゲーム開発からは撤退している。

 

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クレオパトラの魔宝

基本的にはよくあるコマンド選択式のADVである。

画面内の“怪しい箇所”を探しフリーカーソルを任意の場所に移動させ調べる。

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エジプトを舞台とした世界観や適度な謎解きの難易度などADVとしては良作と言ってよいレベルの作品であったが、それを補い、さらにぶち壊すレベルの戦闘システムがこのゲームを”クソゲー寄り”の評価に貶めてしまった。

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素直に純ADVにしておけばもしかして“名作”として名を残せたかもしれないだけに勿体ないタイトルである。売上本数は45万本の実績となっている。

 

ストーリー

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主人公の草野大介は夏休みを利用して考古学者のお父さんと一緒にエジプトの街アレクサンドリアに来ていた。

2人が当時の遺跡などが残るこの街へやってきた理由は、お父さんが古代の隠し財宝のありかを示す古文書を見つけたからだった。

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古文書に示された遺跡を見つけ、お父さんが財宝の目印と思われるパネルに手をかけたその時…。

床下から恐ろしい悪霊が湧きだしお父さんに憑りつき、そのまま煙のように消えてしまった!

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残された主人公がその場を調べるとメッセージの刻み込まれた石板があった。

「ここに悪の神カラドを封じ込めた。封印を解いた者は憑りつかれ死を待つのみ。

助かる方法はただひとつ。“イシスの涙”を見つけ、イシス女神の化身クレオパトラを甦らせ、その力を借りよ。」

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主人公は父を救う為、イシスの涙の情報を求めアレクサンドリアの街に向かった…。

 

ゲームシステム

純粋なADVに敵と戦闘を重ね経験値を溜めてレベルアップして強くなっていくRPG要素を追加したタイトル。

先述した通り、ADVとしての雰囲気とストーリーはなかなかの良作にも拘らず、追加したRPG要素が稚拙で台無しにしている。

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街の中でもコマンドを選択するたびに敵と遭遇する確率がある。しかもエンカウント率はかなり高めで1歩進むたびに戦闘になるのはザラ。

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更に与えたダメージ数が分からない。攻撃を仕掛けると「かなりダメージを与えた!」などのテキストが表示されるだけである。

そして全般的に敵が強いのでレベル上げは必須であり、このレベル上げがなかなか捗らないので、ADVのストーリーを10分進めるために1時間以上戦闘を繰り返さなければならないなどの苦行を強制的にやらされるため萎える。

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どこでもセーブができるので、事あるごとに細かくセーブしいけるのが救いか…。

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尚、LV12でHPが2000まで増えるが、EXPを65535までカンストすると最高レベルであるLV13に上がり、HPがいきなり65535になる。訳が分からない(笑)。

とにかくかなり難しいゲームだが、LV13まで上げてしまえばもはや無敵なので余裕でクリアできる。

 

筆者と『クレオパトラの魔宝』

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筆者はこのソフトをディスクライターの書き換えにて所有していた。

にも拘らず、今回記事を書くにあたり色々調べるまで30年間以上『クレオパトラの“秘宝”』だと勘違いしたままだった(笑)。

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30年越しで間違いを訂正出来て良かったと苦笑しながら本記事を書きあげたのだが、添削作業に入った時に記事中の全てのタイトルが『クレオパトラの“魔法”』になってるのに気づき全部訂正(笑)。

秘宝でも魔法でもなく魔宝なんだよね。もう忘れない! 

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肝心のプレイに関しては、雰囲気はとても良くてゲーム開始して暫くは楽しく遊んでいたのだが、如何せん戦闘がだる過ぎて3日くらいで飽きてしまった…。

筆者が幼く、システムをしっかりと理解できていなかったのも悪いとは思うが、やはりこのゲームは純ADVにした方が良かったと思う。

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そんな理由もあり筆者の『クレオパトラの魔宝』は1週間後のお小遣い日には『迷宮寺院ダババ』に書き換えられたのだった。(クソゲー連鎖の呪い)

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今回はスクウェアが放つRPG要素がミックスされた新感覚ADV『クレオパトラの魔宝』の紹介でした。

 

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