サブカルチャーのある生活

なつかしのレトロゲーム同好会

ーPICKUPー
ファミコン
“クソゲー特集”
20210509220713
“ファミコンマガジン”
CONSOLEWARS

【超絶倫人ベラボーマン】昭和40年代の高度成長期の埼玉県を舞台にサラリーマンが悪と戦う──。型破りの爆笑コメディーヒーローアクション!【PCエンジン・ナムコ・レビュー】

f:id:zel_8bit:20210519221415j:plain

 

『超絶倫人ベラボーマン』は1990年7月13日にPCエンジン用ソフトとしてナムコより発売されたアクションゲーム。

オリジナルは同社が1988年5月20日に稼働させたアーケードゲーム。

2007年にWiiのバーチャルコンソールにて配信された。

 

 

『超絶倫人ベラボーマン』とは

f:id:zel_8bit:20210519221457j:plain

『超絶倫人ベラボーマン』は 1988年にナムコが稼働させたアーケードゲーム。

あの名作『源平討魔伝』(1986年)の開発チーム、通称「源平プロジェクト」が再集結し、再度2D横スクロールアクションゲームを制作したタイトルである。

f:id:zel_8bit:20210519221230p:plain

ゲーム内容は、謎の宇宙人から特殊能力を与えられたごく不普通のサラリーマン中村等(なかむらひとし)が、ご近所と地球の平和を守るため“正義の味方・超絶倫人ベラボーマン”となって悪の科学者・爆田(ばくだ)博士の野望を打ち砕くために奮闘するというモノだ。

f:id:zel_8bit:20210519221210p:plain

蘇った平家の亡者・景清の復讐劇というおどろおどろしさを全面に押し出した『源平討魔伝』とは180度変わり、昭和40年代の高度成長期の頃の日本を背景にしたノスタルジックな世界観を舞台に悪と戦い続けるサラリーマンが主人公というギャグ路線に完全に舵を切っている(笑)。

 

zel.hatenablog.com

 

 

ゲームの特徴

f:id:zel_8bit:20210519221501j:plain

プレイヤーが操作する主人公「ベラボーマン」の特殊能力は“自由自在に伸び縮みするパンチとキック、さらに頭突き”。

アーケード版では操作ボタンに「ベラボースイッチ」と呼ばれるデバイス2個(攻撃用とジャンプ用)を搭載しており、ボタンを押した強さで主人公の手・足・首が伸びる長さや、ジャンプの高さをそれぞれ弱・中・強の三段階で調整できる独特の仕様を持っていた。

f:id:zel_8bit:20210519221203p:plain

この様にボタンひとつで強弱を操作する方法はアーケード版『ストリートファイター』(1987年)で既に確立されていたが、厳密にいうと『ストリートファイター』は感圧センサーボタンだったのに対して、本作は“ボタンの押し込みの速度”によって強弱の差を感知していたという違いがあった。

 

zel.hatenablog.com

 

 

PCエンジン版

f:id:zel_8bit:20210519221146p:plain

ベラボーマンには体力ゲージがあり、敵の攻撃・体当たりを受けることにより減少し、残量が無くなることでゲームオーバー。

全22面(アーケード版は32面)からなるステージは、任意スクロールのアクションステージと強制スクロールのシューティングステージに分かれる。

f:id:zel_8bit:20210519221214p:plain

ワールドはロボット軍団が登場する町内、海底軍団が支配する海底、サイボーグ忍者軍団の本拠地である忍者屋敷の3つが用意されており、各ステージ最後にはボスが待ち構えている。

攻撃、ジャンプの強弱は「ベラボースイッチ」があったアーケード版とは違い、ボタンを押している長さで強弱を操作する様に変更されている。

f:id:zel_8bit:20210519221226p:plain

他にもアーケード版との相違点として、マップ構成なども大きく変更された他、家庭用機に移植されたことによる低年齢層プレイヤーの増加を配慮し、難易度が下げられている。

f:id:zel_8bit:20210520153641j:plain

蛇足ではあるが本作の海外表記版は『BRAVOMAN』。

タイトルの変更に合わせて攻撃時のセリフも「ベラボー!」から「ブラボー!」に差し替えられている(笑)。

 

最後に

f:id:zel_8bit:20210519221453j:plain

『超絶倫人ベラボーマン』というふざけたタイトルである本作。

スーパー精力絶倫な主人公なのかと思いきや、のちのスタッフインタビューにて「超(とても)・絶倫人(精力絶倫な人)」ではなく「超絶(べらぼうに)・倫人(倫理的な人)」だとふざけた説明がされている(笑)。

f:id:zel_8bit:20210519221151p:plain

本作の1年前に稼働された『ワンダーモモ』といい、この頃のナムコのバカゲーはちょっといい具合にぶっ飛んでて最高だと個人的には思っている(笑)。

ゲーム制作自体をスタッフ全員が楽しんでいる様に見え、まさに“遊びをクリエイトする”という言葉がぴったりなイメージである(笑)。

 

zel.hatenablog.com

 

 

f:id:zel_8bit:20210519221250p:plain

主人公のベラボーマンを筆頭に、敵キャラやお助けキャラなど多数のキャラクターが登場するが、どれもコミカルに動きながらプロの声優による臨場感あふれる声で多彩なセリフを多分に吐く。

これぞコナミというべき“濃いキャラ”のオンパレードに思わず笑ってしまうこと請け合いだ(笑)。

f:id:zel_8bit:20210519221243p:plain

特にベラボーマンは攻撃ボタンを連打するたびに「ベラボー!ベラボー!ベラボー!」と鬱陶しいほど叫び続け、体力が尽きた時は「あいたー!」と叫んで倒れるというアホなテンションで爆笑させられる(笑)。

f:id:zel_8bit:20210520165832p:plain

ゲームオーバーとクリアの際はベラボーマンの変身を解いて中村等に戻った主人公が、妻子の待つ自宅へと帰宅するというシーンが挿入されてほっこりする。

f:id:zel_8bit:20210520162345p:plain

『源平討魔伝』へのオマージュが随所に取り入れられているのも見どころ。

障害物である“要石”や“鉄球”が登場するところや、敵キャラによる「これで勝ったと思うなよ!」などの台詞など、かなりの数が散りばめられており、それに気づくとさらに楽しめる。

f:id:zel_8bit:20210519221709p:plain

昭和40年代の日本・埼玉県の新田駅を舞台に昔懐かしいコメディーヒーローが悪と戦う姿を描く本作。

古き良き昭和の香りを大いに感じさせてくれる、アラフィフ世代にこそ遊んで欲しいタイトルである。

 

今回は型破りの爆笑コメディーヒーローアクション『超絶倫人ベラボーマン』の紹介でした!

 

あわせて読みたい

 

zel.hatenablog.com

zel.hatenablog.com

zel.hatenablog.com