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【Ys -フェルガナの誓い-】16年の時を経て、完全なるフルリメイク!フェルガナ冒険記の感動をもう1度──!【PSP・ファルコム・レビュー】

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『イース -フェルガナの誓い-』は2005年12月22日に日本ファルコムによりWindows用ソフトとして発売されたアクションロールプレイングゲーム。

1989年に発売された『ワンダーラーズフロムイース』のリメイク作品。

本記事では2010年4月22日にファルコムが自ら移植を手掛けたPSP版をメインで取り扱う。

 

イースシリーズ

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『イースシリーズ』とは冒険家アドル=クリスティンを主人公としたARPGシリーズである。

2019年5月現在でナンバリングタイトルは8作、その他にもたくさんのリメイクや派生タイトルも発売されており、シリーズの累計売上は2017年時点で480万本に達している。

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30年以上に渡って続くファルコムの看板作品となっているタイトルである。

当時マニア指向の強かった“アクションRPG”をゲームの代表的ジャンルへと一気に飛躍させ、後のアクションRPGブームの先駆けともなった。

 

イース -フェルガナの誓い-

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イースシリーズの3作目である『ワンダーラーズフロムイース』を2003年に発売された『イースⅥ -ナピシュテムの匣』 の3Dシステムを使って約16年振りにリメイク。

ゲームシステム面ではオリジナルとは全く別物のゲームとなっている。

ストーリーは大筋として原作を踏襲しているが、『VI』で確定された有翼人を前提とした世界設定へとファルコム自身によって大胆にアレンジされている。

キャッチフレーズは「深化する物語。衝撃への予感」

 

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プロローグ

君はアドル=クリスティンを知っているかい?

アドル=クリスティン──。

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16歳の時に故郷を旅立ってから晩年に至るまで、生涯の全てを冒険に捧げた稀代の“冒険家”である。

彼が残した百余冊にも及ぶ冒険日誌には、彼が生涯を通して見聞きし、体験した冒険の全てが記されてある。

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これらは決しておとぎ噺などではない。

そこには余計な脚色など一切なく、鮮烈で時に残酷ですらある“現実”の冒険が描かれているのだ。

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だが、そこに描かれる幾多の世界、光景、そして出会いに満ちた冒険の数々は、触れた者を惹きつけてやまない。

そう、彼自身がその冒険に魅せられたように。

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これより綴られるのは、アドル=クリスティンが故郷を旅立ってから3年後──。

『フェルガナ冒険記』に収められた記録である。

彼がその肌で感じ、体験した冒険を、どうか彼自身になったつもりで紐解いて欲しい。

 

ストーリー

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稀代の冒険家、赤毛の剣士アドルは相棒ドギとの冒険旅行の最中、ドギの故郷フェルガナの悪い噂を耳にする。

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不安を胸にフェルガナを訪れた2人はドギの出生の町、レドモンドへ向かう途中、魔物に襲われている少女と出逢う。

アドルは咄嗟に魔物を撃退し、少女を救う。

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お礼を言う少女があとから追いついたドギの姿を見て「ドギじゃない!」と驚く。

美しく成長していたため、ドギは最初は分からなかったが、幼馴染チェスターの妹エレナであることに気づいた。

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エレナの話によると、フェルガナでは普段は大人しい魔物たちが近年凶暴化して人を襲うようになったと言う。

そしてそれは、どうやらこの地に伝説として伝わる魔王ガルバランが関係している様だとの事だった…。

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ドギの出生の町、レドモンドにてアドルはトラブルに巻き込まれる。

そしてエレナはもう一つ、二人に相談をする。

エレナの兄であり、ドギの幼馴染でもあるチェスターの様子が最近おかしいというのだ。

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優しかった兄は変わってしまい、妹の心配とは裏腹に怪しい行動をとり続けていると言う。

エレナに連れられレドモンドに訪れた2人は採石場で落盤事故が起こったことを知る。

取り残された坑夫を救出するに向かったアドルはフェルガナの地に起こる厄災に巻き込まれてゆく…。

今アドルのフェルガナでの冒険の幕が上がる。

 

ゲームシステム 

3D化されたクォータートップビューのARPGであり、剣を振る事によって攻撃を行い、ジャンプや方向キーとの組み合わせ方によって攻撃方法(剣の振り方)と威力が変わるなどアクション要素が強くなっている。

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二段ジャンプやコンボ斬りなどのテクニックも多彩で操作していて爽快感がある。

時間経過と共にたまっていくブレイブゲージが最大値に達するとブーストモードが発動可能。

発動中は攻撃速度、防御力が上昇し、アドルの能力が急激に向上する。

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装備品にはリングアーツと呼ばれる魔法の腕輪がある。

腕輪は三種類あり、腕輪ごとに様々な効果を得られるので、どの腕輪を装備して挑むかの戦略の幅が広がる。

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レドモンドの街を拠点にし、ダンジョンをクリアするたびにストーリーが進み新たに行ける場所が増えてゆく。

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難易度がVERY EASYからINFERNOまでの6種類が用意されており、初心者も上級者も楽しめるのも魅力だ。

 

完成度の高いフルリメイク

筆者が初めてプレイした『イースⅢ』は1991年に発売されたPCE版であり、『フェルガナの誓い』は2010年発売のPSP版なので、個人的には19年ぶりの『イースⅢ』である。

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サイドビューからクォータービューになっただけではなく、全てのシステムが一新された本作は全く別物のゲームとなっており新鮮な気持ちでプレイできた。

ゲームシステムだけではなくBGMアレンジも良好、グラフィック面素晴らしく、非の打ち所のない良リメイクである。

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ストーリーが少し短いという声もあるが、筆者にとってはちょうど良いプレイタイムだと感じた。

毎度のことではあるが、ファルコムのリメイクにおけるクオリティーは本当に素晴らしく安心できる。

 

感動のストーリー

イースシリーズ全般に言えることではあるが、御多分に洩れず今作も心揺さぶられる素晴らしいストーリーである。

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まるで1本のファンタジー映画を観ているかのような波乱万丈な展開にコントローラーを握る手も汗をかく。

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エレナとチェスターの兄妹の絆。

ドギの故郷への想い。

そしてアドルの優しさと強さ。

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他にも幾多ものキャラクターが登場するが、皆個性豊かで感情移入してしまう人物ばかりである。

彼らの織りなす物語が感動を巻き起こす。

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そしてその物語が展開するロケーションがまた熱いのも本作の魅力である。

遺跡、時計塔、溶岩地帯、フェルガナ領主の城などファンタジー好きなら思わず興奮してしまうようなステージで繰り広げられる死闘は胸熱だ。

この世界を冒険した記憶は、きっとプレイヤーの心に深く刻み込まれることだろう。

 

最後に

最後になるが本作のBGMについて書きたい。

『イース』は毎作BGMに定評があるシリーズである。

御多分に洩れず『フェルガナの誓い』も素晴らしいサウンドである。

個人的にはイースシリーズの中でも1、2を争う名曲揃いだと言って良い。

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「翼を持った少年」を筆頭に「イルバーンズの遺跡」「灼熱の死闘」「バレスタイン城」「運命の塔」など挙げていくとキリがないがどれも素晴らしい名曲揃いである。

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各曲オリジナルの良さを損なわず、大胆な編曲がされており、ゲームを盛り上げるだけでなく観賞用としても胸を張ってお薦めできる逸品である。

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『フェルガナの誓い』のファンなら必須アイテム、なんならゲームはプレイしていなくてもサントラだけは聴いてみて欲しいほどだ(笑)

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今回は16年の時を超え、本家ファルコムがフルリメイク!オリジナルを数倍上回る完成度で蘇った『Ys -フェルガナの誓い-』の紹介でした。

 

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