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【YsⅢ WANDERERS FROM Ys】サイドビューアクションとなったシリーズ異色作!フェルガナの地を救う冒険が始まる!【PCエンジン・CD-ROM²・ハドソン・レビュー】

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『YsⅢ WANDERERS FROM Ys(イース3 -ワンダラーズフロムイース-)』は1989年7月22日に日本ファルコムよりPC88用ソフトとして発売されたアクションロールプレイングゲーム。

オリジナルは『WANDERERS FROM Ys』であり「イースⅢ」は付いてなかったが、のちの移植作品では正式に「イースⅢ」 とタイトルに含まれている。

本記事では1991年3月22日にPCエンジン CD-ROM²にてハドソンが移植した『イースⅢ WANDERERS FROM Ys』をメインとして取り扱う。

 

イースシリーズ

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『イースシリーズ』とは冒険家アドル=クリスティンを主人公としたARPGシリーズである。

2019年5月現在でナンバリングタイトルは8作、その他にもたくさんのリメイクや派生タイトルも発売されており、シリーズの累計売上は2017年時点で480万本に達している。

30年以上に渡って続くファルコムの看板作品となっているタイトルである。

当時マニア指向の強かった“アクションRPG”をゲームの代表的ジャンルへと一気に飛躍させ、後のアクションRPGブームの先駆けともなった。

 

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イースⅢ WANDERERS FROM Ys

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赤毛の剣士アドル=クリスティンの冒険記第三弾。

『Ⅰ&Ⅱ』における古代王国イースでの冒険から3年ほど後の物語。

相棒であるドギの故郷フェルガナ地方において、この地に伝わる魔王ガルバランの謎に迫る物語。

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原典とされるアドルの冒険日誌での題名は「フェルガナ冒険記」。

前作までとは大きく異なり、アクション要素を前面に押し出した横スクロールARPGとなった。

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発売当初タイトルに『イースⅢ』の文字はなく、アドルの冒険記ではあるが『古代王国イース』の正式な続編とは扱われなかった。

これは物語の舞台がフェルガナに移ったことにより「イース」が作中に登場しないという事と、システムがサイドビューのARPGと大きく変わったため『-ワンダラーズフロムイース-』(イースからの放浪者)として外伝的な意味合いであった。

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しかし1991年にPCE版として移植された際、メインタイトルを『イースIII』に変えられて以降は全ての移植作品で『イースIII』が主題となっており、オリジナルでは主題だった『ワンダラーズフロムイース』が副題とされている。

 

プロローグ

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悪夢はその時始まった…。

ガルバラン──。

炎を呼ぶその腕、山をも崩すその息、この地に石刃の如き悪魔が現れた。

海は枯れ、大地はひび割れ、人々はただ逃げ惑うしかその術を持たなかった。

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しかし、誰もが失意の底、自らの運命を呪い始めたちょうどその時。

黄金の髪をなびかせ、1人の勇者が現れた。

銀と蒼の瞳を持ったその勇者は、精霊の加護を受け、人で有りながらもガルバランに劣らない力をその身に秘めていた。

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邪悪なる者、そして聖なる者。

闘いは永劫に続くかの様であった。

その激しさに天は裂け、地は轟き、その音は天空の星々にまで届くかと思われた。

自らも傷つき、生と死の狭間を彷徨いながらも、勇者はその度に立ち上がり、悪魔を追い詰めていった。

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そしてついに勇者は勝利を手に入れた。

悪魔の魂は、月と太陽、風と闇との封印によって、永き眠りについたのである。

斯くしてこの地に再び平和が訪れたのである。

もはや、神話となってしまった遠い昔のことである…。

 

ストーリー

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稀代の冒険家、赤毛の剣士アドルは相棒ドギとの冒険旅行の最中、ドギの故郷フェルガナの悪い噂を耳にする。

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不安を胸にフェルガナを訪れてみると、普段は大人しい魔物たちが凶暴化していた。

どうやらこの地に伝説として伝わる魔王ガルバランが関係している様であった…。

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ドギの出生の町、レドモンドにて二人はトラブルに巻き込まれる。

これが発端となり、アドルのフェルガナでの冒険が幕を開けるのだった。

 

ゲームシステム

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前作のトップビューでの視点から、サイドビューへと大幅変更された。

ジャンプ、剣での攻撃、さらに下突き、ジャンプ斬りなどのテクニックが必要となり難易度は前作より高めである。

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レドモンドの町を拠点として、町を出ると高域マップとなり行きたいダンジョンを選択する。

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ダンジョン内部はサイドビューアクションとなり、クリアすることでストーリーが進み、行ける場所がどんどん増えていくシステムである。

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冒険の過程で魔法のリングを手に入れることができる。

リングは数種類あり、その効果は様々であり、この特殊効果を利用して戦闘や謎解きを優位に進めることが可能だ。

 

グラフィックとBGM

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特筆すべきはグラフィックの多重スクロールであろう。

この時代はまだグラフィックの手前と遠くの背景の流れるスピードに差をつけ奥行きを表現する多重スクロールが導入されている作品は少なかった。

そしてBGM。

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イースシリーズはどの作品もBGMの評判が高いが、本作も例外にもれず非常に素晴らしいものとなっている。

PCE版のアレンジはPCE版『イースⅠ&Ⅱ』を手掛けた米光亮氏であり、今作もクオリティーの高いアレンジが成されている。

 

筆者と『イースⅢ 』 

前作『イースⅠ&Ⅱ』にどっぷりとハマった筆者は、CD-ROM²で『イースⅢ』が発売された時はとても嬉しかった。

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発売日に購入してウキウキしながらプレイ開始したが、横スクロールに大幅仕様変更されているシステムにかなり戸惑った。

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後から知ったが、一部熱心なイースファンの中には「こんなのはイースではない!」という声もあったらしい。

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幸いなことにまだ幼かった筆者はこれはこれで柔軟に受け入れることができ、すぐに適応して“イース”の続編として素直に楽しむことができた。

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余談ではあるがイースシリーズは毎作ヒロインが非常に可愛い。

今作のヒロインであるエレナという金髪の少女もとても魅力的である。

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新たな旅に出る度に新しいヒロインと良い仲になれるのはきっと冒険家の特権なのだろう(笑)

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ストーリー、BGM、ゲーム性と全てにおいて高水準であり、『イースシリーズ』の第三弾として個人的には大いに楽しめた思い出の作品である。

今回はPCエンジン CD-ROM²版『イースⅢ WANDERERS FROM Ys』の紹介でした。

 

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