『マッピー』は1984年11月14日にファミリーコンピュータ用ソフトとしてナムコから発売されたアクションゲーム。
オリジナルは同社が1983年に稼働させたアーケードゲーム。
様々な機種に移植されたが、本記事ではファミコン版をメインに扱っている。
『マッピー』とは
『マッピー』はナムコが1983年にACで稼働させたアクションゲームである。
『パックマン』(1980年)と並んでナムコ初期の看板タイトルと言える大ヒットタイトルだ。
主人公キャラクターであるマッピーは1981年に開かれた、マイクロマウス大会に登場したナムコ制作の迷路脱出用ロボットである。当時で2000万円の開発費をかけたロボットだった。
ちなみにその前年に開かれたマイクロマウス大会にもナムコは参加しており、その時のロボットはニャームコだった。
マッピーの名前の由来は地図である「マップ」と警察官の隠語である「マッポ」を掛け合わせたモノである。
この二匹のキャラクターを採用し、制作されたゲームが『マッピー』であった。
ゲーム内容
ゲーム内容は基本的には『パックマン』同様ドットイートアクションであるが、全体的にシステムが複雑化している。
舞台はニャームコ達のアジトである洋館屋敷。
主人公であるネズミの警官マッピーを操作し、トランポリンやドアを上手く使って泥棒猫ニャームコとその手下ミューキーズを避けながら洋館に点在する盗品の数々を取り返していく。
盗品はラジカセ・テレビ・マイコン・モナリザの絵・金庫の5点。
屋敷は複数階のフロアに別れており、上下の階に移動する際はフロアの切れ目にあるトランポリンを利用するのが特徴。
1ミスアウトの残機制となっており、全ての盗品を回収したらステージクリアとなる。
FC版『マッピー』
縦長のモニターが採用されたAC版ではニャームコの屋敷は6階建となっているが、FC版はTVモニタのサイズに合わせ5階建になっている。
実はこれでもFC版は頑張っている方で、MSX版など他機種での移植では4階建になっていたモノも多かった。
当時ACからのFC移植を積極的に行っていたナムコによりナムコットブランドの第4弾として発売され、ファミっ子たちに愛されたタイトルである。
2004年にはファミコンミニ で復刻販売された他、バーチャルコンソールで配信、ナムコミュージアムに収録されもしたナムコ初期の看板キャラクターとして外せない存在となっている。
最後に
『マッピー』と言えばまずはあのコミカルで可愛いBGMの素晴らしさが挙げられるだろう。
当時のゲームは“BGMなし”やあっても“イントロ部分のみ”というモノも多い中、イントロからサビまで含めしっかりとひとつの曲を奏でている作品は珍しかった。
『ドラゴンクエスト』のすぎやまこういちは「ゲームセンターで聴いて初めて気に入った音楽がマッピーだった」と語っている。
このBGMは大野木宣幸が手掛けている。
『ラリーX』『ギャラガ』などのBGMを作曲した初期のナムコにおけるゲームミュージックの大御所だ。
筆者は本作が発売された時はまだ幼くファミコンも持っていなかったのでプレイは友達の家で数回遊ばせてもらったくらいなので殆ど記憶に残ってない。
それでも『マッピー』のBGMははっきりと耳に残っており、今でも流れているのを聴くとあの頃のテレビゲーム黎明期にわくわくした感動が蘇ってくる。
それほどゲームにとって音楽は切っても切り離せない重要な要素なんだなと感じさせるタイトルのひとつである。
今回はナムコ初期の名作ドットイートアクション『マッピー』の紹介でした!
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