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【キン肉マン マッスルタッグマッチ】バンダイ初のファミコンソフトであり、記念すべきジャンプ作品のゲーム化第一弾!【ファミコン・バンダイ・レビュー】

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『キン肉マン マッスルタッグマッチ』は1985年11月8日にバンダイよりファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された対戦型プロレスゲーム。

当時週刊少年ジャンプで大人気連載中であったキン肉マンを題材にしたプロレスゲームである。

まだ“対戦型2人プレイ”という概念すらなかった時代だが、見事に2人用対戦型ゲームを実現している名作である。

 

 

キン肉マン

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『キン肉マン』は「ゆでたまご」により1979年~1987年の期間に週刊少年ジャンプ(以後、ジャンプ)にて連載されていたプロレス漫画。

昭和のジャンプ黄金時代を築いた作品のひとつであり、当時の子供たちの間では1、2を争う人気漫画であった。

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このゲームが発売された昭和60年にはジャンプでは「王位争奪編」が始まっていたが、テレビアニメではちょうど「夢の超人タッグ編」が放映されており、タッグマッチ戦である本作はちょうどよいタイミングでの発売となった。

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当時の子供たちの間で『キン肉マン』は絶大な人気を誇っており、キン肉マンを読んでいない小学生男子はほとんど居なかったと言っても過言では無かった。

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『キン消し』と呼ばれる『キン肉マン』に登場する超人をかたどったゴム人形をガチャガチャでランダムに入手してコンプリートを目指す玩具も空前の大ヒットなり社会現象まで巻き起こした。

 

バンダイのキャラゲー第一弾

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バンダイと言えばキャラゲーというイメージは現代においても揺るぎないが、ファミコンでの本作が記念すべきバンダイのキャラゲー第一弾である。

そしてのちにたくさんの作品がなされるジャンプの連載漫画のゲーム化としても一番最初のタイトルとなる。

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バンダイのキャラゲーと言えば地雷(クソゲー)であるというのもゲーマーの間では定着している常識であるが、意外にもこの『キン肉マン マッスルタッグマッチ』(以後『キン肉マン』)はなかなかバランスの取れた良ゲームでった。

当時の子供たちにとって興味がある事と言えばファミコン」と「キン肉マン」が代表格であり、その両方を兼ねそろえた本作は105万本を売り上げた。

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これは1252本が発売されたファミコンソフトの中でも第36位の快挙であり、ジャンプ系ファミコンソフトの中では『ドラゴンボール 神龍の謎』『ファミコンジャンプ 英雄列伝』に次ぐ第3位である。

 

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ゲームシステム

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8人の超人の中から2名を選出しタッグチームを作り、残りの超人で組まれたタッグチームと対戦し勝ち抜いていく。

3勝するとキャラ一巡してまた繰り返されるためエンディングは存在しない。

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このゲームのメインは2プレイ対戦モードであり、好きな超人を2名ずつ選び、友達同士で対戦するのが一番盛り上がる遊び方である。

 

試合形式

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タッグチーム同士で試合を行い、リング内を動き回りながらロープなどを駆使し、バックドロップやドロップキックなど通常のプロレス技をかけながら相手の体力を削っていき、体力が0になると倒れ3カウントでKO勝利。先に2勝したチームの勝利となる。

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ランダムにミートくんがリングサイドに現れ命の玉をリング内に投げ込む、これを取るとキャラの能力が一時的に大幅に上昇し、必殺技を発動できるようになる。

この必殺技はまさに一撃必殺の威力を持っており、一瞬で敵をKOすることもできるため、それまでの駆け引きや通常技の応酬も一瞬で意味を無くすので、結局勝敗は命の玉を取った者勝ちとなる。

 

登場超人

登場超人はのちに記載する海外版に登場する「ジェロニモ」やリングサイドにいる「ミートくん」まで含めてすべてのキャラが1982年にジャンプで行われたキン肉マン登場キャラ第2回人気投票の10位以内に入った人気キャラである。

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キン肉マン

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原作の主人公。本名は「キン肉スグル」。

必殺技は「キン肉ドライバー」。

 

テリーマン

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キン肉マンの親友。イケメン。

必殺技は「ブルドッキングヘッドロック」。 

 

ラーメンマン

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 元残虐超人。第2回人気投票1位。

必殺技は「空手殺法」。

 

ロビンマスク

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正義超人のリーダー格。ウォーズマンの師匠。

必殺技は「タワーブリッジ」。 

 

バッファローマン

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元悪魔超人。「2000万パワーズの1人」。 

必殺技は「ハリケーンミキサー」。

 

ウォーズマン

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ロボ超人。ロビンマスクの弟子。

必殺技は「ベアークロー」。

 

ブロッケンJr.

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正義超人。ブロッケンマンの息子。

 必殺技は「ナチスガス殺法」。

 

アシュラマン

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元悪魔騎士。魔界のプリンス。

必殺技は「アシュラバスター 」。

 

ジェロニモ

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正義超人。元は超人に憧れる普通の人間だった。

必殺技は「トマホーク投げ」。

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「ジェロニモ」は本作の海外版である『M.U.S.C.L.E.』にて「ブロッケンJr.」が諸事情で出せなかったため、入れ替えで登場したキャラクターである。

「ジェロニモ」もネイティブアメリカンへの差別表現ではあるが、ナチスガス殺法よりはマシだったのであろう。確かにあの必殺技は現代だったら間違いなく国際問題になっていたと思われる。

でもアメリカンスラングでは「ジェロニモ」も「野蛮人」という意味合があるので改善策になっているかは微妙なところである…。

 

ゴールドカードリッジ

本作の発売を記念しハイスコア画面を写真に撮って送る「宇宙一ゲーム超人コンテスト」という大会が行われた。

その大会での上位8名には本作の金色に輝く非売品、ゴールドカードリッジ版が贈呈された。

これはただ金色なだけではなく、自分の好きな超人を登場させられるという特典付きであり、言葉通り世界にたった8本しかない超お宝グッズとなったのである。

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ちなみに過去にオークションなどで、その存在を確認できたのは4本。

その中に収録されていた特別なキャラクターは「モンゴルマン」「ペンタゴン」「ザ・ニンジャ」「ブラックホール」であった。

これらはレトロゲームファンにとっては喉から手が出るほど欲しいプレミア商品であり、上記カセットがオークションにかけられた時の落札価格はそれぞれ60万円~100万円という超高額取引となっている。

いやはや、マニアのレアアイテムに懸ける情熱は計り知れない…(汗)。

 

筆者と『キン肉マン マッスルタッグマッチ』

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筆者はこのゲームは所有してなかった。

というか本作が発売された時はまだファミコン本体も持ってなかった。

しかし『キン肉マン』はアニメ放送で毎週欠かさず見るほど大好きだった。

その為どうしても本作で遊びたく、ファミコンを持っている友達の家でよくプレイさせて貰っていた。

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やはり持ち主には敵わなく、ゲームでの勝敗はいつも負けだった。

それでもテレビで活躍している「キン肉マン」や「ロビンマスク」を操作できるのは大興奮であり、めちゃくちゃ楽しかったのを憶えている。

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本作を皮切りにジャンプ作品のファミコンゲーム化はどんどん加速されてゆく。

パッと思いつくだけでも15タイトルがゲーム化されており、続編を含めた発売本数は30本を超えている。

その内めちゃくちゃ暇な時にでも全部調べて記事にしてみても面白いかな?などと考えている(笑)。

のちにキャラゲーで悪名を馳せる事となるバンダイではあるが、最初のキャラゲーである本作は良作と言って良いタイトルであった。

バンダイは一体どこで道を間違えてしまったのだろうか?(笑)。

今回はバンダイ初のファミコンソフトであり、ジャンプ連載マンガ初のゲーム化作品でもある『キン肉マン マッスルタッグマッチ』の紹介でした。

 

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