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【グランディア】忘れられない冒険になる──。セガサターン史上最高傑作と名高いRPG超大作!【SS・ゲームアーツ・レビュー】

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『グランディア』は1997年12月18日にセガサターン用ソフトとしてゲームアーツから発売されたロールプレイングゲーム。

1999年にはPlayStationにて移植販売され、2019年には続編の『2』と共にHDリマスター化されマルチプラットホームでDL販売された。

本記事の画像はSwitch版『グランディア HDコレクション』を掲載している。

 

 

『グランディア』とは

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RPG成熟期におけるこの時代、DQとFFという二大J-RPGをPlayStation(以後PS)に奪われたセガサターン(以後SS)にはキラータイトルと呼べるRPGソフトが存在してなかった。

そこでセガは看板タイトルになるべきRPGソフトを産み出すため、ゲームアーツに対して強力なバックアップを行った。

各種ゲーム雑誌に大々的に広告を打ち出し、無料体験版も大量に用意した。

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そうして4年の歳月をかけ発売となった『グランディア』はSS史上最高傑作のRPGとしてその名を轟かせることになる。

初動で34万本を販売し最終的には40万本を売り上げ、SSをプラットフォームとするRPGとしては最高の金字塔を打ち立てた。

さらには2年後に移植されたPS版でも約10万本の販売実績を上げ、リリースから2年が経過したタイトルの移植としては異例の売り上げを記録した。

 

ストーリー

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120年近くに及ぶ大航海時代も“世界の果て”と呼ばれる壁が発見されたことにより幕を閉じ、鉄と蒸気に象徴される産業革命の時代に突入した世界。

科学技術の発展に伴い 人々の関心はより快適な生活を送ることに向いていく。

そして冒険者たちは次第に姿を消していった…。

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これは、そんな時代に冒険者であった父に憧れ、いつか自分も冒険者になることを夢見る少年ジャスティンのお話。

ある日、ジャスティンは幼馴染のスーと共に軍が発掘中の遺跡へ見学に行った。
その遺跡で、謎の女性リエーテに出会う。

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彼女は、未だかつてどの冒険者も超えたことのない”世界の果てのその向こう”に存在する“失われた古代文明エンジュール”について語る。
その体験が、ジャスティンの押さえ切れない好奇心に火をつける事となり、彼は大きな希望を胸に、新大陸へと旅立つのであった。

 

ポリゴン背景とドット絵の融合

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本作の特徴として、ポリゴンで制作された3D背景に、ドット絵で制作された2Dキャラを融合させるという手法が用いられていることが挙げられる。

この時代は3D全盛期であり、ドット絵を採用するということは時代の流れに逆行するとも言えるものだった。

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しかしこれは2Dに慣れしたんでいたプレイヤーにとってはゲームの世界観に入り込みやすく、それでいて背景は3Dなのでいつでも俯瞰的に見下ろして周囲の確認ができるなど、3Dならではの機能なども備えているという、言わばドット絵とポリゴンの良いとこ取りのような手法として好評を得ることとなった。

 

バトルシステム

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本作のバトルシステムはATB(アクティブタイムバトル)とSRPGの融合のような独特なシステムを採用している。

基本はコマンド選択式であるが、各キャラクターには行動ゲージがあり、それが満タンになった順に行動を開始できる。

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強力な呪文を発動する場合は長い詠唱時間を要するなど、行動時間の概念が存在する。

フィールドはSRPGのように敵味方が入り乱れて自由にポジションチェンジをすることが可能となっている。

敵との距離を考えキャラを移動させたり、範囲魔法などを撃ってるくる敵との戦闘では仲間同士の距離をとって被ダメージを分散させるなどのテクニックが重要となってくる。

 

BGM

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BGM担当は『ラングリッサー』『逆転検事』などを手掛ける岩垂徳行。

物語を彩る音楽は世界観を見事に表現している。

古代遺跡の謎に近づく際の神秘的な雰囲気、広大な世界を冒険している気持ちよさ、民族的な曲調を交えた異文化の街並み、などなど冒険のシーンごとにプレイヤーに感情移入させる名曲揃いである。

サウンドトラックも発売されているので、冒険を終えた際にはひとつ購入して思い出に浸るのも良いのではないだろうか。

 

最後に

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「歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある」というキャッチコピーの通り、まるで1本の映画のような素晴らしいシナリオ。

夢を追いかける少年と、旅の途中で出逢い、かけがえのない存在になってゆく少女。

たくさんの仲間達と共に冒険者ジャスティンが“世界の果て”と“失われた古代文明”を目指す旅路の物語。

まさにジブリ作品を彷彿とさせるような胸躍る冒険活劇である。

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筆者は本作のことはずっと前から知っていたが、プレイする機会に恵まれなかった。

2019年にHDリマスター版が発売されたので、このタイミングでSwitch版を購入しプレイした。

20年以上も昔の作品なのにも関わらず、クリアまで楽しく遊べた。

まさに名作は色褪せないといったところか。

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本作が発売された頃にはSS発売から3年の月日が経過しており、ハード戦略的にPSの勝利は確定していたため、相対的なハードユーザー数の兼ね合いにより、残念ながらDQ・FFなどに販売本数では及ばなかった。

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しかし丁寧なシナリオと演出、新しいバトルシステムなどにより「CESA大賞 '97優秀賞」「第3回日本ゲーム・オブ・ザ・イヤー準グランプリ」などを受賞し、各方面から高い支持を得ることとなった間違いなく名作と言ってよいRPGである。

 

今回はセガサターンの誇るRPG超大作『グランディア』の紹介でした!

 

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