『テイルズ オブ ファンタジア』は1995年12月15日にナムコよりスーパーファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。
略称はTOP。
アクションゲームさながらのリアルタイム戦闘システムである、リニアモーションバトルシステムや48メガの大容量を活かして、声優を起用した喋りまくるキャラクターボイスでゲーマーから高い評価を受けた作品。
SFC版の発売後も様々な機種で移植作品が発売されていて、1998年にはPS版、2003年にGAB版、2006年にPSP版、2013年にiOS版へと移植されている。
テイルズ オブ ファンタジアとは
2018年現在でまだ続いている「テイルズオブシリーズ」の第1作目。
主人公クレスとその仲間たちが、復活した魔王ダオスを倒すための方法を探すため、時を越えて様々な時代を旅するRPG。
世界観には北欧神話のキーワードが盛り込まれ、SF要素も加味されている。
作中には前述した北欧神話由来の単語のほか、武器名称などで欧米系ファンタジーのファンを喜ばせるギミックが散りばめられている。
SFC用作品でありながら、オープニングに歌を起用、声優による音声収録といったアニメのような作風であることが話題になった。
キャラクターデザインは「逮捕しちゃうぞ」の藤島康介。
ストーリー
トーティスの村に住む剣士の少年クレスは、いつもの様に親友チェスターと一緒に村の南にある森へ狩りに行っていた。
ところがその時、村では異変が起きていた。
危急を告げる半鐘の音を聞いて帰って来たクレスとチェスターの目に映ったのは壊滅した村と何者かによって虐殺された村人達であり、瀕死のクレスの両親と事切れたチェスターの妹アミィの姿だった。
そして2人は、村が襲われた原因が、クレスがかつて父親から誕生日のプレゼントとして貰ったペンダントにある事を知る。
クレスとチェスターは両親と村人達の敵討ちを決意する。
敵の狙いは、クレスのペンダントであり、それこそが、魔王ダオスを復活させる封印の鍵であったのだ。
2人は村を襲った者達の手掛かりを探す旅に出るのであった。
共に旅する仲間たち
クレス・アルベイン
本作の主人公。17歳。
アルベイン流剣術継承者の父をもち、自身もその流派を駆使する剣士。剣、槍、斧と幅広く武器を使用する近接戦闘タイプ。
初めは精神的にも肉体的にも未熟な剣士だったが、師匠であるトリスタンからは「大器晩成」と評されており、仲間達との冒険を続けるうちに類稀なる才能を開花させていく。
ミント・アドネード
本作のヒロイン。18歳。
かつてダオスを封印した法術士の一人メリルの娘で、母と同じく法術士となった少女。
ダオス復活を企むマルスに母娘ともども捕らわれていたところをクレスに救われる。
彼女の一族は代々神官の家系であり、メリルが仲間と共にダオスを封印して以降はダオスの封印を守るという使命も課せられていたが、当初ミントはその事を全く知らなかった。
チェスター・バークライト
弓を得意とする狩人。17歳。
同じトーティスの村に住むクレスの親友兼幼なじみ。
早くに両親を亡くし、幼い頃に村の雑貨屋の店主に引き取られ、妹のアミィと共にアルベイン家の近くの一軒家で暮らしていたが、マルスの襲撃で村は全滅。唯一の肉親である妹も失う。
真っ直ぐな性格の持ち主で熱血漢。大人と渡り合って暮らしてきたことから皮肉屋な面も見せる
クラース・F・レクター
学者。29歳。
王立学院時代に「人が精霊を使って魔法を使うことができる」という論文を発表したが認められなかった。
そのため、自分の論文の証明をすべく研究をしていた。
全身に精霊を操るためのペイントを施し、首と両手両足に鳴子を装着しているのが特徴。
パーティでの中では最年長者であり、リーダーとして扱われる。
アーチェ・クライン
魔法使い。17歳。
ローンヴァレイ育ちのハーフエルフ。
気象学者のバートとエルフのルーチェの間に生まれた娘で、過去の世界において親友・リアの敵を討ったクレス達に強引に同行する。
アーチェの名は古代エルフ語で「たとえ何処に居てもゆかしき歓びが貴方と共に在らんことを」。
性格は天真爛漫そのものだが、ハーフエルフゆえ極めて長寿かつ博識な所もある。
酒豪。笑い方は「ウッシャッシャ」。
藤林すず(PS版からの新キャラ)
「伊賀栗流」という流派の忍法を使うくノ一の少女。11歳。
ジャポン一族の末裔。
トレントの森の奥深くにある忍者の里の現頭領である藤林銅蔵の娘で、次期頭領候補。
忍びとして感情を殺すことを教わってきたため、真面目で冷静沈着な性格。
チェスターからは妹アミィと重ねて見られている。辛いモノが苦手。
ゲームシステム
戦闘
戦闘方式に関しては、シリーズ作品共通で「リニアモーションバトルシステム」(Linearmotion Battle System;LMBS)と呼ばれる方式を採用している。作品によっては「リムス」という愛称が使われている。
RPGでよくあるターン制や、素早さの順番でキャラが行動するシステムではなく、同じ直線上に配置された敵・味方全てがリアルタイムで動き、行動することで戦闘が展開するシステム。
キャラのステータスや特殊技能といった基本的なRPGの概念だけではなく、キャラごとの動作の個性、敵と味方との位置関係、攻撃を受けることで行動が阻害される「仰け反り」など、アクションゲーム的な概念を取り入れている。
敵を全滅させると勝利となり、逆に味方が全滅すると敗北とみなされ、ゲームオーバーとなる。
作中には様々な必殺技や魔法、召喚魔法が登場するが戦闘中に各キャラクターが技名や呪文詠唱を喋りまくる。
今でこそ当たり前だがSFC時代はこのレベルでキャラが入り乱れて叫ぶ、喋るゲームは他に類を見なくめちゃくちゃ熱くなったものだ。
フェイスチャット
町やダンジョンマップの中ではなく、専用の画面上でキャラが会話するシステム。
内容は次の目的地に関することや、世界観の補完、キャラクターの設定などさまざまである。
大半はパーティメンバー同士の会話だが、一時的にパーティメンバーに同行するサブキャラなどが登場することもある。
基本的に、画面左下にタイトルが表示されたときに開始のボタンを押すことでキャラが会話を始める。
PS版『ファンタジア』ではキャラクターの顔部分が画面上に表示されて会話を交わすという「フェイスチャット」が採用された。
チャットの種類はかなり膨大であり、仲間たちと旅をしてる感がとても良く出ていて筆者はこのシステムが大好きだった。
ストーリーの流れによってチャットするキャラの組み合わせは様々でありワクワクしたりニヤニヤしたりできる。
しかし時には深い悲しみがこちらに伝わって来るような内容の会話もある。
料理
PS版『ファンタジア』から採用されているシステムの1つ。
作品によって細かい違いがあるが、入手したレシピに基づいた食材を消費して料理を作り、それを食べることで料理ごとの効果を得る。
料理の効果はHPやTPの回復から、一時的なパラメータアップや状態異常回復の効果を持つものもある。
各料理には熟練度が設定されており、熟練度が低い内は料理を失敗しがちで、失敗すると100%の効果を得ることが出来ない。
熟練度はその料理を作ることで上昇し、高まるにつれ失敗の確率が低くなる。
料理を作るキャラを選べ、キャラごとに熟練度が設定されている。
料理が不得手なキャラは初期熟練度が低く、失敗する確率も高い。
冒険の過程で数多い「レシピ」を集める事もこのゲームの楽しみのひとつである。
最後に
壮大であり感動的なストーリー。
個性豊かであり愛嬌たっぷりの愛すべきキャラクターたち。
物語を盛り上げる素晴らしいサウンド。
豊富な声優を起用してボイス演出が入り乱れる戦闘シーンと旅の道中での仲間達との会話。
様々なコレクターシステムと細かい世界設定による やり込み要素。
どれを取っても超A級RPGの名に相応しく、自信を持ってお勧めできるタイトルです。
ファンタジー物語としての王道をしっかりと抑え、尚且つ冒険心をくすぐる寄り道や収集系の設定が豊富なので、メインストーリーだけでも30時間前後、やり込み要素をきっちりやるとその倍くらいは掛かる長編ですが飽きる事なくエンディングまで突っ走れました。
筆者はSFC版、GBA版、PSP版と全てプレイしましたが、今遊ぶとなるとやはり「フルボイスエディション」となりメインシナリオがフルボイス化され、「藤林すず」の登場を含む全ての追加要素が加えられているPSP版かiOS版だと思います。
PSvitaTVがあればPSPのゲームをテレビ画面でプレイ出来るので更に楽しめますよ!
このテイルズオブシリーズは現在でも新作が発売されており、最新作は2016年に発売された「テイルズ オブ ベルセリア」で第16作目になります。
実は筆者はファンタジアは3回もクリアしているのに、シリーズとしては「ディスティニー」「ヴェスペリア」と合計3作品しかプレイしていません。
プレイしてた過去を思い出しながら記事を書いていたらまた遊びたくなってきました。
テイルズオブシリーズはいわゆるナンバリングタイトルではなくマザーシップタイトルを採用しています。
マザーシップタイトルとはストーリー・世界観・主人公が各タイトルで独立しているシリーズの総称なのでどれから始めても楽しめます。
今度10年ぶりテイルズオブシリーズをひとつプレイしてみようと思います!
どの作品を遊ぶのかを選ぶのが今から楽しみです!
今回は『テイルズ オブ ファンタジア』の紹介でした。
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