2005年10月にPS3用ソフトとしてSCEより発売されたアクションアドベンチャーゲーム。
2012年にPS3用にHDリマスター化され、2018年にはPS4にフルリメイクで移植されている。
本作は、同じ開発チームによるアクションアドベンチャーゲーム「ICO」の次作として開発が開始された。
「ICO」は同じ世界を舞台にした作品であると設定されており、作中には両作の繋がりを示唆する様々な要素が散りばめられているが、具体的な関連性がどのようなものであるかは受け手の想像に委ねる形となっている。
ワンダと巨像とは
主人公であるワンダを操作し、ゲーム世界内に点在する巨像と呼ばれる巨大な敵を探し出して撃破することを目指すゲームである。
巨像を倒すには、各巨像によって異なる弱点を攻撃する必要があるのだが、弱点に辿りつくまでに様々な仕掛けがある。
ゲーム内容を巨像との戦いのみに特化し、それ以外の要素を極力排除したのが特色。
独特のゲームであり、たくさんのファンがいる作品です。
筆者もその評判は知っていたので興味は持っていたものの、なかなかPlayするタイミングに恵まれずPS4版リメイクで初めてプレイする事ができました。
ゲーム概要
オープニングで意識を失っている少女を抱えた少年が禁断の地にある神殿に辿り着くところからゲームは始まります。
どうやら少女は眠っている訳ではなく呪いか何かで仮死状態になっている様子です。
少年は少女を生き還らせたくこの禁断の地に足を踏み入れたようです。
そこに神の声が聴こえます…この地に封印されし16体の巨像を打ち倒した時少女は目覚めるであろうと…
少年はたった一人で巨像を倒す冒険に出ます。
美しいグラフィックとサウンド
プレイ開始してまず衝撃を受けた事は、その映像美とBGMの素晴らしさです。
フルHDで描かれる広大で美しい大自然と滅び朽ちた古代遺跡の無人の世界。
マップ探索時に音楽は無く基本静寂…
主人公の吐息と愛馬の嘶き、そして自然の環境音のみが聞こえる世界です…
そしてそんな静寂の中、突如現れる巨像と共にかかる美しくも激しいオーケストラ演奏によるBGM!
先ほどまでの静寂とのギャップでさらにプレイヤーのテンションを盛り上げます!
このサウンドがまた素晴らしく、聴いているだけで胸踊ったり、切なくなったりするような名曲ばかりです。
ゲームシステム
基本的に攻撃力や防御力などのパラメーターや経験値といった概念が無いシステムとなっています。
その為実際ゲーム中に使用するパラメータは腕力と体力のみで、二つのメーターで視覚的に表示され、具体的な数値は把握できないようになっています。
武器や防具などの入手もなく、プレイヤーは初期装備の剣と弓、それと自分の知恵と判断力のみで巨像を索敵し討伐しなければならないのです。
巨大で圧倒的な巨像を前にするとその大迫力に足がすくむ。
しかし倒す為には攻撃を躱しつつ弱点を見極めるしかありません。
弱点が解ったらこの巨像の足元に取り付き弱点である頭部や頚椎の辺りまで必死に登ります。
その高度感と減りゆく握力パラメーターに焦らされかなり緊張感のある闘いとなります。
クリアしての感想
巨像は様々な種類がおり、獣のような姿をした者、人型の者、蛇のような巨像、空を自由に飛び回る巨大な鳥の巨像までいます。
各巨像ごとに如何に取り付き、弱点を見つけそこまで辿り着くかを試行錯誤しながら闘っていくのです。
難易度はそこまで高くはなく、筆者は初見でありながらノーマル難易度で1回のみの死亡でクリアできました。
時間でいうと10時間弱でクリアできるのですが、その内容は濃くボリューム的に物足りなさを感じることは無いと思います。
ゲームの流れとしては
①剣の光のヒントを元に広大なマップを馬に乗って巨像探し
②巨像のいるダンジョンをクリアしてボスに辿り着く
③巨像の弱点と登る方法を見つけ出し討伐
これの繰り返しを16回なので最初は面白かったのですが5体目くらいからは既に飽きてきました。
世界観とBGMは良いのですがストーリーの盛り上がりは一切なくただひたすら上記のことを繰り返すので作業感の方が強くなってしまいました。
ただこれは本来そういうゲームであり、作中に漂う孤独感、世界観、そして巨像との闘いの緊張感。
これがこのゲームの全てであり、テーマである事は理解できます。
元々筆者はゲームをする時はなるべく前情報を仕入れずネタバレ等を極力避けて購入するのですが、思い描いてた先入観と違っていた為がっかりしてしまったという訳です。
もうちょっと冒険感とストーリー性の強いゲームを期待していたので少し肩透かしを喰らったというとこですかね。
しかしこれは個人的な好みの問題で、神秘的な世界と頭を使った巨像攻略戦闘に特化したアクションゲームを楽しみたい方には評判通りの良作タイトルだと思いますよ!
エンディングでの最後の展開は予想していなかった驚きの結末で、思わず色々と考えさせられる深い作品でした!
今回は『ワンダと巨像』の紹介でした。
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