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【ときめきメモリアル】恋愛シミュレーションゲームのパイオニアであり金字塔──。ギャルゲーファンならずともその名を知らぬ者はいない伝説のタイトル!【PCエンジン・CD-ROM²・コナミ・レビュー】

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『ときめきメモリアル』は1994年5月27日にPCエンジンSUPER CD-ROM²用ソフトとしてコナミより発売された恋愛シミュレーションゲーム。

のちに各種ハードに軒並み移植され、ナンバリングタイトルは『4』まで発売された。

他にも本シリーズのキャラクターが出演する多様多種な派生作品がリリースされている。

 

 

『ときめきメモリアル』とは

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『ときめきメモリアル』は1994年にコナミから発売された恋愛シミュレーションゲームである。

いわゆる"ギャルゲー”のパイオニアであり金字塔を打ち立てた伝説のタイトルであり、略称は『ときメモ』。

ギャルゲーファンならずともゲーマーであればその名前を知らない者はいないだろう。

本作は日本の家庭用ゲーム機にはまだ「恋愛ゲーム」というジャンルが定着していなかった時代にPCエンジン SUPER CD-ROM²向けに発売された。

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この作品の大ヒットによりこの分野がジャンルとして一般化し、その後多数の「恋愛ゲーム」が各メーカーからリリースされてゆく事となる。

後続のギャルゲーの見本となり、本作で初めてギャルゲーに触れたユーザーへの影響は計り知れない。

まさにパイオニアの名に相応しいタイトルである。

 

ゲームシステム

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主人公は"きらめき高校”の生徒として、憧れの幼馴染、藤崎詩織から卒業式の日に告白されることを目標に自分磨きをしながら3年間の高校生活を送る。

週末は女の子とデートを重ね、親密度を上げていく。

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たくさんの女の子が登場するので自分の好きな子との距離を縮めていこう。

女の子によって好みの男性のタイプが違うので、お目当ての子の好みに自分を近づけていくのがコツ。

エンディングは卒業の時点で、一番好感度の高い女の子とのハッピーエンドとなる。

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ただし誰からも告白されないバッドエンドもある(笑)。

ちなみにヒロインの藤崎詩織に告白されるにはほぼ全てのパロメータを最高レベルまで上げなくてはならなく、そうとうな努力が必要となる(笑)。

 

発売までの紆余曲折

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最終的に大ヒットとなる『ときメモ』ではあるが、リリースされるまでにはコナミ内部にて様々な問題があった。

当時のコナミはSTGの不調や不法コピーの横行によるダメージを受け、かなり経営が追い込まれていた。

そんな中、PCエンジン市場もほぼ終盤に来ていた1993年には、開発中のPCエンジン向けのソフトの開発中止指示が出ていた。

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その中のひとつに『ときメモ』というタイトルも挙がっていた。

しかし既にそれまで3年近い開発が続けられており、あと半年もあればリリースに漕ぎ付けられるところまで来ていた事と、スタッフ一人ひとりの熱い想いを感じた当時のコナミPCエンジンソフト開発部の部長・桐田氏の英断により、本作は“コナミ最後のPCエンジンソフト”として発売を許可される事となったのだ。

 

発売当時の酷評

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そしてやっとの想いでリリースされた『ときメモ』であったが、発売直後の売り上げは実はさほど芳しくないモノだった。

前述した通りこの時代の家庭用ゲーム機にはまだギャルゲーというジャンルは根付いてなく、市場からはいわゆるイロモノ的な扱いをされた。

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さらに開発費が低予算だったため、当時の水準でもグラフィックの質は高くなく、各ゲーム雑誌でも低評加点を付けられてボロクソにレビューされた。

ゲーマーたちからも、それまで良質なACTや硬派なSTGで名を馳せていたコナミから突如発売されたベタな恋愛ゲームに“コナミご乱心”とまで囁かれた(笑)。

 

金字塔となるまでの道のり

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発売当初は酷評を受けた本作であったが作品の作り込み自体は素晴らしいものであり、当時としては異例のフルボイス収録やシステムの斬新さなどに魅了され、一度プレイすると一気にハマるユーザーが続出。

その噂が当時爆発的に増え始めていたパソコン通信での口コミにより広まりジワジワと売れ始めていった。

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このような経緯により発売から暫く経ってから売り上げが伸び始めてきたのだが、元々コナミは本作を重視していなかったため生産量が少なく売り切れが続発した。

その結果プレミアム価格が付くなどの騒動を巻き起こし、第4版まで再発売が繰り返される事となる。

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各種ハードへ移植された本作の累計販売本数は110万本を記録した。

さらに本作の関連グッズ商品におけるコナミの売上は110億円を突破し"キャラクターグッズの売り上げが、ゲームソフト自体を上回った初めてのタイトル”とされている。

 

最後に

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コンシューマーゲームの世界に恋愛シミュレーションを定着させ、その後の恋愛ゲームに多大な影響を与えた『ときメモ』。

ゲーム内容は所々でイベントが発生するだけで実質ストーリーは皆無に近いが、その分自由度が高く、様々な縛りプレイも可能。

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また、それにより「プレイする毎に違う高校生活」という効果も生み出しており、繰り返しプレイがデフォルトとなるので中毒者が後を絶えなかった(笑)。

初代『ときメモ』は各種ハードへの移植なされ、ナンバリングタイトルは4作品、派生タイトルも15作品発売された。

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さらに2002年6月20日には『ときめきメモリアル Girl's Side』が発売。

これは『ときメモ』を女性向けバージョンとして登場した作品であり乙女ゲームブームの火付け役ともなった。

こちらもナンバリングタイトルは4作品まである。

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この時代にはPCゲームユーザーでなければ無縁であり、そのジャンルの存在すら知らない人も多かった恋愛シミュレーションをコンシューマー機にて発売、尚且つ100万本を超える大ヒットを記録させ、ジャンルを一般化させた功績から本作をギャルゲー最高傑作に推す声は多い。

2021年現在ではゲームアーカイブスにて配信されているので、ギャルゲーファンであれば"ギャルゲーの歴史”を感じるという意味でも一度遊んでみてもいいかも知れない。

 

今回は恋愛ゲームのパイオニアであり金字塔『ときめきメモリアル』の紹介でした!

 

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