『アイスホッケー』は1988年1月21日にファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして発売されたスポーツゲーム。
ファミコンでは珍しいアイスホッケーを題材としたゲームである。
シンプルな内容ながらよくバランスがとれており、隠れた名作とされている。
特に2人対戦プレイが熱い。
アイスホッケー
操作手順はいたってシンプル。
選手を移動させ、敵からパックを奪い、パスを回し、シュートを打つという事だけである。
とても単純であるが、そこはやはり任天堂!
めちゃくちゃ熱くて楽しめるスポーツゲームに仕上がっている。
滑りながらパックをキープし、相手のゴールネットに突き刺さるショットを放て!
プレイスピードも5段階から選べて、これぞ氷の上の格闘技だ!
ゲームシステム
チームを選ぶ
世界各国のチームを選ぶところからゲームはスタートする。
日本・アメリカ合衆国・ポーランド・カナダ・ソビエト連邦・チェコスロバキアの6ヶ国から好きな国を選ぼう。
ユニフォームの色が違うだけで能力に差異は無いので好きな国を選べばOK。
選択チームの中に“ソ連”と“チェコスロバキア”がまだあるところが昭和香りが色濃くてなんとも素晴らしい(笑)。
選手タイプを選ぶ
痩せタイプ・ちびタイプ・太っちょタイプの三種類の選手から4人を選ぼう。
好きなタイプ、苦手なタイプがいると思うけどバランスよく選んでチームを編成しよう。得意な戦略に合う選手を選ぶのがコツだ。
キザでクールなヤツ。スピードでは誰にも負けない。
とにかく速い!スピードで相手を翻弄できるが、シュート力もボディチェックも激弱。
日頃はおとなしく、ボッーとしているが、試合になるとすごいパワーで敵を圧倒する。足は鈍足だ。
シュート力は抜群!ボディチェックも強く頼りになる!しかし足がとても遅い。
体は小さいが、ファイト溢れるプレイには定評がある。おっちょこちょいなのがタマにキズ。
シュート力、ボディチェック、スピードと全てにおいて平均。よく言えばオールマイティ、悪く言うと特長に欠ける。
テクニックを駆使する
シュートは“Bボタン”で打つことが出来るのだが、この際に押しっ放しにするとパワーが溜まって強力なシュートを打つことが出来る。
なるべくフリーの状態でシュート体制に入り、パワー全開でシュートを放てるようにしよう。
パックを持った選手に突っ込むと、たまに奪い合いが発生する!
“Aボタン”連打の勝負となり相手より多くボタンを叩けばボールを奪える。
ただし互角だと奪い合いが長引き、周りの選手が集まってきて大乱闘が発生するぞ!
乱闘でも“Aボタン”連打合戦が始まり、負けるとペナルティーを取られ味方選手が1名一定時間退場になる。
ちなみに乱闘は仕掛けた方が若干ペナルティーを取られやすくなる。
勝敗
試合は3ピリオドで行われ、合計得点が多いチームの勝利だ。
同点の場合、ペナルティーショット合戦となる。それでも決着がつかないとキーパー無しで延長戦となる。
筆者と『アイスホッケー』
本タイトルが発売された昭和63年は、アニメ映画『となりのトトロ』や光GENJIの『ガラスの十代』などが大ヒットを記録した年でした。
スポーツ界では阪急ブレーブスがORIXに買収され世間を賑わせました。
そんな激動の昭和63年でしたが、僕らファミっ子たちはファミコンの事でいつも頭がいっぱいでした。
毎週のように発売される新しいゲームソフトに心をトキメかし、目を輝かせていました。
『アイスホッケー』と筆者の出逢いは、友達の家でのことでした。
このゲームのことはよく知らなかったのですが、友達に進められてプレイしたらめちゃくちゃ面白いじゃないですか!
その楽しさに感動した筆者は、翌日500円を持っておもちゃ屋さんに行き、さっそくディスクライターで書き換えてもらったのです。
このゲームは1人用で遊ぶと少し物足りなくてすぐに飽きちゃうんですが、友達と対戦プレイをする俄然熱くなれて盛り上がるんですよね。
痩せ4人でスピードアタックとか、痩せ・デブ・チビ・チビで正統派な試合を組み立てるとなど戦略性や駆け引きもあり夢中になりました。
これといって特筆すべき逸話がある訳でない、単純なスポーツゲームなんですが、絶妙なバランスと、選手のタイプを選ぶ戦略性で非常に優秀な対戦ゲームになっていると思います。
そこはやはり、丁寧にゲームを作る任天堂の姿勢がよく表れているのだと思います。
現在ではNintendo Switch Onlineで配信されていますので、昔を懐かしんでプレイするも良し、小さいお子さんがいるなら親子で対戦プレイに興じるも良し、古き良きドット絵スポーツゲームを久しぶりに楽しんでみませんか?
今回は2人対戦プレイが熱くなる!『アイスホッケー』の紹介でした。
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