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【ファイナルファンタジーⅦ】ゲームハード機のシェア争いにまでも影響を与えたタイトル!星の命運を懸けた壮大なスケールの冒険物語──。【PS・スクウェア・レビュー】

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『ファイナルファンタジー7』は1997年1月31日にPlayStation用ソフトとしてスクウェアより発売されたロールプレイングゲーム。

『FFシリーズ』で初めてPSにて発売されたタイトル。

それまでの『FFシリーズ』だけでなくRPG作品全体の常識を覆し、数々の新要素が詰め込まれた歴史的名作と言われる作品である。

 

 

PlayStation初のファイナルファンタジー

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シリー7作目にして初のCD-ROM媒体での発売となった『ファイナルファンタジー7』(以後FF7)。

それまでのシリーズで使用していたROMカセットに比べ、膨大な容量を持つCD-ROMでの制作により、3DCGを駆使した本編と各所に盛り込まれるムービーによる演出が実現した。

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本作は日本国内だけで400万本の販売本数を記録し、これはPS全ソフト3,290タイトルの中で『ドラクエ7』に続き2位の記録である。

全世界だと本作の販売実績は1,035万本であり、こちらだと『ドラクエ7』より売れている。

全世界累計で見た場合、本作より売れたPlayStationソフトは『グランツーリスモ』のみである。

PlayStaitionというハードが発売されてから、10年以上の長期に渡り家庭用ゲームハードのトップシェアをSONYが堅持することになる切っ掛けともなったタイトルとして、ゲーム史にその名を刻むタイトルである。

 

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任天堂とスクウェアの確執を産んだ作品

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それまでの『FFシリーズ』のナンバリングタイトル6作、および派生作品は全て任天堂の家庭用ゲーム機より発売されていた。

本作もまたN64での発売の可能性もあったが、下記の理由によりシリーズで初めて任天堂からSONYへとプラットホームの乗り換えが行われた。

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ひとつはN64はROMカセット用のハードのため、スクウェアが構想していた“ムービー取り込み”による演出は膨大な容量を必要とするため難しいという事。

もうひとつがN64の発売が1996年でありPSの1994年より2年近く発売が遅れたため、PSで発売する方が早い段階から制作が開始できるという企業的側面による判断であった。

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こうしてシリーズで初めて任天堂からSONYへとプラットホームの乗り換えが行われる事となった。

ゲームハード の売り上げをも左右する目玉タイトルのひとつである『FFシリーズ』を、ゲームハードシェア争いを繰り広げているライバル企業のSONYに持ってかれたことで、それまで蜜月関係だったスクウェアと任天堂の間には亀裂が入り、2002年に和解するまで長期に渡り対立関係が続く事となった。

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また本作がPSで発売することが決定すると、それまでSFCで発売されていた多くの作品の続編がスクウェアに倣いPSへ乗り換えてゆき、任天堂は大きなダメージを受ける事となった。

この時の詳しい様子は「コンソール・ウォーズ3」に詳しく載っているのでそちらも参照して欲しい。

 

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ストーリー

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世界を牛耳る巨大企業神羅カンパニーが支配する、科学文明の栄えた街ミッドガル

星の生命エネルギーでもある魔晄を搾取して動力エネルギーとする神羅カンパニーの政策に反抗する組織アバランチ

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彼らの抗争は長期にわたり続き、神羅によるアバランチリーダー暗殺が起きるなど激化の一方であった。

ある日、アバランチは壱番魔晄炉爆破作戦を決行する。

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それはあまりにも強大な敵の前に組織崩壊寸前のアバランチにとって、失敗の許されない壮大な作戦だった。

そこでアバランチは、元・神羅カンパニー直属部隊ソルジャーの一員であり、現在は傭兵稼業をしているクラウドを助っ人として雇うことにする。

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過去の記憶の大部分を失っているクラウドにとっては、ただの儲け話の一つに過ぎなかったこの仕事が、後に自身の悲壮で過酷なる過去を明らかにすると共に、この星の未来を左右する争いに身を投じる序章になるとは、この時のクラウドは知る由も無かった──。

 

かつてない世界観とゲームシステム

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本作はそれまでの『FFシリーズ』の純粋なファンタジーRPGとしての世界観を180度変えた、SF的な要素を前面に押し出した世界観はこれまでのファンに衝撃を与えた。

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それまでの中世時代を基調とした西洋ファンタジーRPG風の城や村は世界に存在しなく、機械が溢れるサイバーパンクな世界はFFファンの度肝を抜いた。

中にはRPGっぽくないという意見も一部あったが、極めて精巧に作られたプリレンダリングCGによって描かれる背景は圧巻であり、プレイヤーはその世界観に呑まれた。

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システムもそれまでのシリーズとは大きく変更されている。

あらかじめレンダリングされたCG静止画を3Dキャラクターが移動するスタイル。

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装備できるアイテムは「武器」と「防具(腕輪)」と「アクセサリ」の3スロットのみであり、武器と防具に空いている穴に埋め込むことができる“マテリア”の性質によって様々な能力(アビリティ)が追加されるシステムを採用。

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戦闘は『FF4』から受け継がれるATB(アクティブ・タイム・バトル)を採用。

今作より待ち時間を表すTIMEゲージの他にLIMITゲージが存在する。

LIMITゲージは敵からダメージを受けると蓄積されてゆき、最大まで溜まるとリミット技という特殊攻撃を放つことができる。

 

没入感あふれるBGMと魅力的なキャラクター

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BGMはシリーズを通してサウンド担当である植松伸夫が担当。

本作も過去作に勝るとも劣らない名曲揃いであり、脳裏に焼きつくBGMばかりとなっている。

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キャラクターイラストに関しては、これまで一貫して手がけてきた天野喜孝に代わり野村哲也が起用されている。

古参のファンからは残念との声も挙がったが、野村哲也のイラストも好評であり賛否両論であった。

これも本作におけるシリーズの大きな改革のひとつであるのだろう。

 

2020年にリメイク版が発売決定

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2020年3月3日には23年の時を経て『FANAL FANTASY Ⅶ REMAKE』のタイトルで待望のリメイクがPS4にて発売された。

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この壮大な物語や魅力的なキャラクターたちが、現代の最先端技術により「新たな物語」として生まれ変わる。

『FF7』に感動した筆者世代の古参ファンも、『FF7』発売時にはまだ生まれていなかった若いゲーマーにも是非お勧めしたいリメイクタイトルだ。

 

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最後に

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PS初の『ファイナルファンタジー』として大きく注目を浴び、その期待を裏切らず、むしろそれ以上のタイトルとなった『FF7』 。

筆者はリアルタイムで体験したが、本作がゲーム界に与えた衝撃は凄まじく、まさに次世代機という名に相応わしいソフトであった。

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CGで描かれた世界、要所に盛り込まれるムービーなど何もかもが初体験であり、プレイヤーはこれから訪れるゲームの未来に胸を踊らせた。

しかしなんと言っても本作最大の魅力はシリーズ最高傑作とも言われる素晴らしいシナリオである。

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他に類を見ないスケールで描かれる壮大な世界で繰り広げられる感動的な物語は世界中に認められている。

すべての要素に於いて、最高以上のクオリティを備えた本作は、SONY・PlayStationのゲームハードシェアを決定的なものとしたタイトルとして今もなお語り継がれている。

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今回はゲーム史に刻み込まれた稀代の名作RPG『ファイナルファンタジーⅦ』の紹介でした!

 

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