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【エリア88】そこは作戦地区名エリア88、血と硝煙の匂いが立ちこめる、翼の生えた狼たちの戦場だ──。名作漫画原作の良質STG!【SFC・カプコン・レビュー】

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『エリア88』は1991年7月26日にスーパーファミコン用ソフトとしてカプコンより発売されたシューティングゲーム。

オリジナルは同社が1989年に稼働させたアーケードゲーム。

新谷かおる原作の人気傭兵戦記漫画のゲーム化タイトル。

 

漫画『エリア88』

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原作となる『エリア88』は1979年~1986年まで小学館の少年ビッグコミック(現ヤングサンデー)にて連載された作品である。

精緻なメカ描写や、リアリティのある舞台設定、空軍基地エリア88の一癖ある傭兵たちが交わす哀愁の漂うセリフなどの独特な特徴から広範な支持を受け、のちの作品にも多大な影響を与えた名作である。

あらすじ

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大和航空のパイロット候補生であった主人公の風間真が、親友の裏切りで、異国の空軍傭兵部隊にほうり込まれる。

そこでは戦闘機パイロットとして3年の契約期間を生き延びるか、150万ドルの違約金を支払うか、の二択以外生きる道はない。

生きて日本に戻るため、金で命を購う傭兵家業に身を染めてゆく真の戦いを描く。

 

ゲーム『エリア88』

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原作の雰囲気を尊重しつつ、ゲーム的な面白さも併せ持った名作STG。

敢えて残念な要素を挙げるとすれば、仲間のキムやセラ、敵役の神崎悟など原作における重要キャラがほとんど登場しないことくらいだろうか。

しかしゲームジャンルがSTGであることを考慮するとこれは仕方がないこととも言える。

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原作ではほとんどの仲間が戦死するという壮絶な結末に対し、ゲームでは敵母船を撃破後、意気揚々とエリア88に帰還するという、全く異なるハッピーエンドではあるがゲーム自体が面白かったためさほど問題視されておらず、むしろ原作ファンからの評価も高いタイトルである。

 

SFC版『エリア88』

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AC版のオリジナルに対し、SFC版はハードスペックの関係で大幅なアレンジが加えられた。

しかしそのアレンジがどれも秀逸な内容であり、人気だったAC版と比べても遜色のない面白さになっている。

個人的にはSFC版の方がワンランク上の内容だとも感じている。

 

システム

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ライフ&残機制であり、ダメージを食らうと数秒間の間“DANGER”状態に陥る。

この状態でもう一発食らうと残ライフに関係なく即撃墜で1機失うルール。

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残機全滅でゲームオーバーとなるが回数制限付きのコンティニューが設けられている。

難易度は「イージー」「ノーマル」「ハード」そして裏技にて出現する激ムズ設定「ゲーマー」の四段階用意されている。

 

パイロット

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プレイヤーは「風間真」「ミッキー・サイモン」「グレッグ・ゲイツ」の3名からひとりを選びゲームスタート。

この3名は原作でも軍事基地エリア88の腕利き傭兵どもの中でもトップクラスのパイロットだ。

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パイロットにはそれぞれ特徴があり、真は通常ショットのレベルが上がりやすく、ミッキーは弾薬補給アイテムの回復量が2倍であり、グレッグは“DANGER”からの復帰が最速となっている。

 

戦闘機

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軍事基地エリア88では武器商人のマッコイ爺さんから戦闘機と特殊武器を購入できる。

ミッションにて敵機撃墜すると賞金を獲得できる。

その賞金を貯め、New戦闘機や強力な武器を購入して強くなってゆくシステムとなっている。

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購入した戦闘機はドッグに収納され、各ステージの出撃時に戦闘機を選び、それに任意の武器を積んでからミッションに挑む流れとなる。

敵機撃墜の際に落とすパワーアップアイテムを取る毎に自機に経験値が溜まり一定値に達する毎に戦闘機のレベル(性能)がアップしてゆく。

 

ミッション

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AC版の固定順のステージ構成とは違い、マップ上で隣接するいくつかのステージを選択して出撃する。

ステージをクリアすることで基地から戦線を拡大、それに応じて新たなミッションへ進めるようになる。

時折敵補給部隊を強襲して資金を稼げるステージEXが現れる。

 

最後に

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原作の傭兵独特の荒っぽさを表現しつつドッグファイトの興奮を高めるアップテンポなBGMは素晴らしい。

敵機撃墜により報酬を得て、そのお金でマッコイ爺さんから新しく高性能な戦闘機と武器を購入して自機を強くしていく設定も原作ファンには堪らない。

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原作のファンだった筆者は漫画で読んでいた世界で自らがパイロットになりドッグファイトを繰り広げているような高揚感を感じ、夢中になってプレイした。

STGゲーム単体としても良作であるが、原作を読み込んでからのプレイにより数倍楽しめることは間違いない。

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難易度が四段階用意されておりSTGが苦手なプレイヤーも「イージー」を選択することによりゲームを楽しめる親切モードなのだが、「イージー」でもかなり難しかったと記憶している。筆者がSTGが下手だからなのもあるだろうが…(笑)。

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記事を書いているうちに久しぶりに遊びたくなってが、現在現行機にてプレイする方法は無いためNintendo Switch Onlineでの配信を期待したい(版権関係で難しいと思われるが…)。

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今回は傭兵パイロットとなり激しいドッグファイトを楽しめるSTG『エリア88』の紹介でした!

 

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