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【BIOHAZARD REVELATIONS】恐怖の先に隠れる真実(リベレーションズ)が蘇る。【3DS・カプコン・レビュー】

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『BIOHAZARD REVELATIONS(バイオハザード リベレーションズ)』は2012年1月26日にCAPCOMよりニンテンドー3DS用ソフトとして発売されたサバイバルホラーゲーム。

その後アンベールドエディションとして下記の要素が追加されたリメイク版も発売されている。

HD向けにモデリングの修正やテクスチャの貼り替えが施されているほか、キャンペーンモードに新難易度「INFERNAL」やスキャナー装備「ジェネシス」の装備時デザイン向上、レイドモードにレイチェル、ハンクといったキャラクターの追加などの新要素がある。

アンベールドエディションは2013年にPS3、XB360、WiiU、MS。

2017年にPS4、XBone、SWITCHでそれぞれ発売された。

本記事の画像はSwitch版のモノを掲載している。

 

バイオハザード リベレーションズとは


Nintendo Switch『バイオリベUE』紹介映像

 

バイオハザードシリーズでは、2009年発売の「バイオハザード5」以来、約3年ぶりとなる。また、ナンバリングではなくサブタイトルがついた作品としては、2000年発売の「バイオハザードCODE:Veronica」以来、12年ぶりの作品となる。 

初期の探索型ホラー志向から、今やバトルアクションとしての側面が色濃くなってきた本シリーズの中において、「原点回帰」をテーマとして製作されている。

本作ではオープニングやリザルトにチャプターのタイトルが表示されたり、次のチャプターに進む際に本作の登場人物の声で「これまでの、バイオハザード リベレーションズは…」というナレーションの後、前のチャプターのダイジェストが流されるなど、全体的に海外ドラマのような演出が随所に施されている。

 

あらすじ

世界的企業「アンブレラ」の崩壊から2年後の2005年。

NGO団体「B.S.A.A.」の下にエージェントのクリス・レッドフィールドとジェシカ・シェラワットの失踪の一報が届いた。

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クリス捜索の為に彼のかつての相棒であり、戦友のジル・バレンタインは新たな相棒パーカー・ルチアーニと共に、地中海に浮かぶ豪華客船「クイーン・ゼノビア」に乗り込み、調査を開始する。

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そこでジル達は見た事のない異形の怪物と遭遇してしまう。

辛くも怪物の撃退に成功した二人。

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しかし、これが闇に葬られていた真実が次々と明らかになっていく切っ掛けとなっていた事を彼らはこの時、まだ知る由もなかった。

 

登場人物

ジル・バレンタイン

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本作の主人公。

アンブレラ壊滅後、製薬企業連盟が設立した対バイオテロ組織B.S.A.A.の創設メンバーとなった。

クリス失踪の報を受け、彼の消息を追って洋上を漂流する客船“クイーン・ゼノビア”に乗り込む。

今回「バーミリオン」というコードネームも使用している。

 

クリス・レッドフィールド

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B.S.A.A.創設メンバーの一人。

ジルとは“洋館事件”以来、長年のパートナーであったが、本作冒頭ではジェシカと共に、テロ組織の捜査任務へと当たっている。

その任務において二人の消息が途絶えたことにより、今回の物語は始まる。

 

クライヴ・R・オブライエン

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B.S.A.A.代表。

やや飄々とした態度だが、指揮官としての腕は確かで正義感も強い。

テラグリジア・パニックにオブザーバーとして参加した際、強硬手段で事件を解決しようとするFBC長官のモルガンに苦言を呈していた。

 

パーカー・ルチアー二

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B.S.A.A.の男性エージェントでイギリス系イタリア人。

地中海沿岸での漂流物捜査から、そのまま客船捜索にもジルと同行することになった。以前はFBCに所属し、テラグリジアで発生したバイオテロに対応していた。

あらゆる物事に対処出来る冷静な判断力を持つ一方、皮肉屋を気取りがちだが、本質的には生真面目な熱血漢である。

 

ジェシカ・シェラワット

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テロ組織の捜査任務において、クリスと組むこととなったB.S.A.A.の女性エージェント。

以前はパーカーと共にFBCに所属し、同じくテラグリジアに派遣されていた。

任務中にも雑談するなど軽めな口と性格で、そうした態度から同僚との衝突も多々ある模様だが、戦闘能力は高い。 

 

レイモンド・ベスター

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赤髪が特徴的なFBCの男性エージェント。

テラグリジア派遣当時は新人で、パーカーやジェシカの後輩として事態収拾にあたっていた。

テラグリジア・パニック及びパーカー達の移籍後、腕は確かな一流のエージェントとして各地で活動しているが、強引な捜査で度々B.S.A.A.への捜査妨害もあったことから評価は芳しくない。

 

モルガン・ランズディール

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FBC創設者にして、現在も長官の地位にある銀髪の老人。

バイオテロが全域に拡大し、事態の収拾がつかなくなったテラグリジアを、太陽光発電システム「レギア・ソリス」の兵器転用で消滅、事態を収束させた。

そうした手段を選ばない強行的な態度は、世論で非難の的にもなっている。

 

レイチェル・フォリー

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レイモンドと共に、クイーン・ゼノビア号へ潜入したFBCの女性エージェント。

長い金髪で、目元も前髪に覆われている。

物語の序盤、ジルの目前で船内を徘徊するウーズに殺害されてしまい、後に自身もウーズと化してジルに襲い掛かる。

 

ジャック・ノーマン

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テロ組織「ヴェルトロ」の指導者。

2004年にB.O.W.(生体生物兵器)を用いたバイオテロ「テラグリジア・パニック」を引き起こす。

テラグリジア・パニック後の、FBCによる極秘の掃討作戦の末、他のヴェルトロメンバーと共に彼の死亡も確認したとされているが、突如B.S.A.A.に向けて配信された犯行予告の動画内で謎の復活を果たしている。

 

ゲームシステム

ゲームシステムは前半的にTPS操作ながらも初期のバイオハザードに近づけている努力が随所に見られる。

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『5』『6』で見られたド派手で格好良い演出から恐怖を全面に押し出す演出に路線変更された。

一本道をどんどん突き進むステージクリア型を廃止し、フィールド内を行ったり来たりしながら謎や仕掛けを解いていく散策型を採用。

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これよにより俊敏に動き回る何十体もの敵を、強力な武器と豊富な弾薬で殲滅するという戦闘はほとんど見られなくなり、せいぜい1~2体の緩慢な動きの敵を火力が低い武器と少ない弾薬で応戦するバランスに方針変更されている。

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この様な仕様変更により、バケモノの蠢く不気味な豪華客船の中を探索する怖さ、緊張感を味わいながらストーリーを進めていくゲーム性、という古き良きバイオハザードを復活させファンから絶賛さることとなった。

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難易度は「CASUAL」「NOMAL」「INFERNAL」が用意されており、アクションが苦手な人も楽しめる様になっている。

「CASUAL」だと敵が弱く弾薬もたくさん入手可能。

しかし個人的にはゲームの特性上、敵の弱さはともかく弾薬があり過ぎると楽しさが半減するので多少アクションが苦手でも「NOMAL」以上でプレイする事をお勧めする。

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今作から銃を構えながら歩ける「構え歩き」が実装され、より直感的なアクションを楽しめる様にもなった。

エイムを駆使する射撃も健在であり、様々なクリーチャーとの戦いは手に汗を握る。

物語が後半に差し掛かると強力な武器も手に入り、今まで怯えながら戦闘をなるべく回避していたB.O.W.に対しても強気で立ち向かえる様になる、バイオハザードならではの快感は今作でも健在。

 

先に進むのを躊躇する恐怖

本作では数々のB.O.W.やイレギュラーミュータントが現れる。

その中でも特に不気味なのが生物災害によりT-Abyssというウィルスに感染した人間が異形の姿に変貌したウーズと呼ばれるクリーチャーだ。

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T-Abyssとはアンブレラが開発したウィルス兵器T-ウィルスに、深海調査で発見された新種の魚類病原ウイルス「ジ・アビス(The Abyss)」の遺伝子を混合する事で生み出された、新型のウィルス兵器。

ウィルスに感染すると、ウィルスの影響で過剰なまでに水分を欲するようになり、細胞全体で水分の過剰な摂取が行われる。

その為ウーズの身体は半ば溶け崩れつつあり、水死体のように白くふやけ、視覚はあるものの眼球が存在しない頭部、トゲ付き鉄球のように変質した手などのおぞましく異質な外観となっている。

過去のシリーズにおけるゾンビの立ち位置にあり、作中でも生ける屍と表現されています。

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クイーン・ゼノビアの通信兵長だったウーズ。

顔の部分は人だった頃の面影が残っており、辛うじて残る自我によって人間側の口から虚ろながら言葉を発するものの、肉体をウィルス側に乗っ取られた状態のため、会話等は不可能。

発する言葉は「俺は生きてる」「助けて」などの内容が殆どだが、既に意味をなさず、挙句の果てにはウィルスの影響により「あの肉(標的)美味しそう」などの狂気的な言葉と共に笑い声も発している。

また、死亡直前まで無線で救難信号を送っていたため、遭遇時には「メーデー、メーデー、こちらクイーン・ゼノビア、救難信号」と死亡直前まで喋っていた発言を無意味に繰り返し叫び続ける個体も存在する。

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上記画像はウーズに殺害された末にT-Abyssに感染し、自らもウーズと化してしまったレイチェルの成れの果て。

自我が残っているのか通信兵長ウーズ同様にうわ言のような言葉を発し、一度倒されただけでは活動を止めず、自身を攻撃したジル達に遺恨を漏らしながら船内を彷徨っている。

言動から痛覚が残っている事を示唆している等、まだ完全なウーズと化す変異の最中であると考えられる。

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この様に感染して間も無くは「人間だった頃」の習慣が残っており、完全なウーズになるまでは生前に発していた言葉を呟きながら彷徨ったり攻撃をしてくる。

この種のウーズに遭遇すると、その恐怖に足がすくむこと間違いない。

 

SWITCH版がおもしろい!

筆者は2012年にニンテンドー3DS版で初めて本作をプレイした。

オリジナルである3D版は、シリーズの原点回帰を目指した仕様変更が成功を収め、ユーザーから高評価を受た。

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しかし携帯ゲーム機の小さい画面でのプレイは迫力を欠き、ニンテンドー3DSのスペックの限界による映像の粗さにより臨場感、没入感というサバイバルホラーに必要不可欠な部分では残念でもあった。

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その数年後、本作は複数の据え置き型ハードに移植され、テレビの大画面でプレイできるようになる。

元々のゲームシステムが秀逸だった事に加え、映像はHD化・音響は5.1chに強化され、過去シリーズの中でもトップクラスの面白さを誇るタイトルに生まれ変わったのだ。

移植されたハードの中でもSWITCH版はJoy-Con(コントローラー)をセパレーツで使用し、ジャイロ機能によりエイムする事で実際にモニターに向かって銃を構えて撃つという操作が可能になり、プレイヤーとキャラクターの一体感を楽しめるのでお勧め。

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Wii版のバイオハザード4のヌンチャクコントローラー操作をさらにパワーアップさせた様なJoy-Conでの操作はバイオハザードというゲームと最高の相性。

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バイオテロ集団の壊滅を目指すB.S.A.A.隊員の戦いを描く物語も素晴らしく、各登場人物も魅力的でありゲームを盛り上げる。

恐怖にスポットを当て原点回帰を目指した意欲作。

数あるシリーズの中でも屈指の名作と言えるお勧めのタイトルだ。

是非大きなモニターとJoy-Conのジャイロ操作にてその恐怖を満喫して欲しいと思う。

 

今回は『BIOHAZARD REVELATIONS』の紹介でした。

 

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