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【プロ野球ワールドスタジアム】ドカベンや星飛雄馬とも勝負ができる!美しいグラフィックとサウンドでパワーアップしたPCE版ファミスタ!【PCエンジン・ナムコ・レビュー】

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『プロ野球ワールドスタジアム』は1988年5月20日にPCエンジン用ソフトとしてナムコから発売された野球ゲーム。

ファミリーコンピュータで展開された『ファミスタ』シリーズのPCエンジン版であり、同じくナムコが稼働させた同名タイトル『ワールドスタジアム』とは大きく仕様が異なる。 

 

 

PCエンジン版『プロ野球ワールドスタジアム』とは

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『プロ野球ワールドスタジアム』(以後ワースタ)はファミコンで大ヒットした『ファミスタ』シリーズのPCエンジン版。

同名タイトルで1988年3月にアーケード用野球ゲームがナムコから稼働されているが、PCエンジン版とはまったくの別物といえる仕様となっている。

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ファミコン版は9作品が発売されたが、本作はその中でもシリーズ1作目となったファミコン版『プロ野球ファミリースタジアム』(以後ファミスタ'86)及び『ファミスタ'87』に近い。

プラットフォームがPCエンジンに変わり、ハードスペックが強化された事によりグラフィックとサウンドが大きくパワーアップ。

臨場感の高い演出でより一層白熱した試合を楽しめる様になった。

 

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ゲームシステム

基本的な部分は『ファミスタ』を踏襲している。

ゲームモードはCOM相手に勝ち抜き戦をする1Pモード、プレイヤー同士で戦う2Pモード、そしてCOM同士の試合を観戦するWATCHモードの3種類。

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選択できる球団は実際のプロ野球チームモデルにした9チームとナムコのキャラクターで構成されたナムコスターズの10チーム。

セ・リーグは巨人・阪神・中日・広島・ヤクルト・大洋と6球団揃っているが、パ・リーグは西武以外はフーズフーズ(ロッテ・日ハム)とレールウェイズ(阪急・南海・ロッテ)の連合チームになっている。

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1988年3月に東京ドームが開場されたのを受けて、『ファミスタ』シリーズの舞台であったピッカリスタジアムもドーム化されピッカリドームに変更されている。

この変更に伴い天井を突き破ってホームランになったり、天井に当たって落下したボールを捕球するとアウトになったりする仕様も追加された。

 

エラーの実装

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本作では“エラー”の仕様がシリーズで初採用されている。

エラーは野手が稀にライナーを弾いたり、フライを落球するというモノで、エラーをした野手は一瞬その場で硬直するため走者は塁を難なく進められる。

選手ごとに守備値の設定はなく、チーム毎に設定されている“エラー確率”によりランダムに発生するようになっている。

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ちなみにナムコスターズのエラー確率が全チーム中No.1。

大事な局面で発生すると勝負を決してしまうこともあるエラーが運要素で発生する事に対してユーザーからは賛否両論であった。

しかしながらこの仕様は『ファミスタ'88』以降でファミコン版『ファミスタシリーズ』にも実装されてゆく事になる。

 

スペシャルチーム

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1Pモードの勝ち抜き戦で9チーム全てを倒すと最強のスペシャルチームが出現し対戦することができる。

「ライアン」「ホーナー」などのアメリカ大リーグのスター選手で構成された『ファミスタ'87』から登場しているのメジャーリーガーズ。

「長嶋」「王」などの日本プロ野球のレジェンドOB選手で構成されたオールスターチーム。

「ドカベン」「星飛雄馬」など野球アニメの怪物選手で構成されたオールドリームス。

以上の3チーム。

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どのチームも強力な選手が揃っている強チームであり勝つのは容易ではない。

特にオールドリームスは常識を逸脱した能力である選手ばかりなだけではなく、大暴投であろうがフォークボールであろうが全て打ち返してくるので、普通に戦っても99%勝てないチート球団である(笑)。

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スペシャルチームは本来COM専用チームでありプレイヤーは選択できないが、対戦モードでは隠しコマンドの入力により2P側でのみ選択が可能になる。

スペシャルチーム以外にも通常のプレイでは出現せず、特定のパスワードを入力することによって登場する隠しチームも3チーム存在している(強さはスペシャルチームほど凶悪ではない)。

 

最後に

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PCエンジンのスペックを駆使して、バットの木目や人工芝の模様などの細部まで表現されたグラフィックを再現し、音声合成により「アウト」「セーフ」「ホームラン」などの台詞が飛び交うようになった『ワースタ』。

ファミコン版を遊んできたファミっ子たちはPCエンジン版のクオリティーの高さに大いに沸いた。

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エラーという要素も賛否両論はあるものの、絶対的に力量の違う友達同士で対戦する時に勝敗の行方が100%ではなくなるという意味では良いアクセントになっていたと個人的には思う。

しかしはやり特筆すべきはスペシャルチームの存在だ。

どう考えても勝てないイカれた強さの球団ではあったが、こういう突き抜けた遊び心がとても良かった(笑)。

※バグを駆使すれば稀に勝てることもあったらしい

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個人的にはとても好きな作品のひとつであったが、続編は1991年に発売された『プロ野球ワールドスタジアム91』だけであり、ファミコン版の様に毎年のようにリリースされることはなかった。

 

今回はパワーアップしたPCE版ファミスタシリーズ『プロ野球ワールドスタジアム』の紹介でした!

 

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