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【すごろクエスト ダイスの戦士たち】ボードゲームの趣を持つ新感覚RPG!ダイスを振ってモンスターを倒せ!【ファミコン・テクノスジャパン・レビュー】

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『すごろクエスト ダイスの戦士たち』は1991年6月28日にテクノスジャパンからファミリーコンピュータ用ソフトとして発売されたテーブルゲームの趣を取り入れたロールプレイングゲーム。

ボードゲームとRPGの要素を見事に融合させたシステムは他に類を見ない斬新なタイトルである。

1994年にはSFCで続編が発売されている。

 

すごろクエストとは

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『すごろクエスト』はすごろくの要素を取り入れたRPGである。

性能の違う4人のキャラクターの中から1人を選んで冒険に出発、クリアする事で新たな冒険に進む事ができる。

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冒険の中でキャラクターは成長していき強くなっていくRPGであるが、マップの移動からモンスターとの戦闘まで全てダイスによって善し悪しが決まる。

このようにボードゲームの要素が強く押し出されているため、運の要素がかなり絡む作風となっている。

 

ゲームシステム

4人の勇者

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5つの冒険が用意されており、4人の勇者の中から誰が行くのかを選んで1人ずつ冒険する。

4人の勇者は「ファイター」「ドワーフ」「エルフ」「ハーフエルフ」が用意されておりそれぞれ特性に富んだ能力となっている。

 

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ファイターは攻撃と魔法をバランスよく扱える。

 

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ドワーフは体力と攻撃力が高く肉弾戦向き。

 

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エルフはあらゆる魔法を使いこなす魔法専門職。

 

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ハーフエルフは補助魔法が得意で肉弾戦も少しだけできる。

 

この中から好きな勇者を冒険に出して育てながらストーリーを進めていくことになる。

1人の勇者をずっと使ってもいいが、冒険毎に使う勇者を変更する事も可能。

 

サイランド王国

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出発拠点は冒険者たちの国「サイランド王国」

ここから魔物に襲われて助けを求めている各地方へ旅立つことになる。

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王国には冒険者ギルドがおかれており、様々なアイテムが販売されている。

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店の種類は道具屋、武器屋、セーブを行う冒険の記録所の3種類だけであり、ゲーム中で買い物が出来るのはサイランドのみ。

 

5つの冒険

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5つの冒険(ストーリー)があり、それぞれすごろくのようなマップが用意されている。

マップはすごろくのようにマスで区切られており、ダイスを振って出た目の数だけ進む事ができる。

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止まったマスによって敵が出たり回復できたりアイテムが入手できたりなど、さまざまなイベントが起こる。

始めは1つ目の冒険しかプレイすることができず、クリアする事によって次の冒険に旅立つことが可能となる。

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一度クリアした冒険は何度でもリトライできるので、他のキャラのレベル上げをすることも可能。

5つ目の冒険をクリアするとエンディングを迎える。

 

戦闘

基本ルール

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本作のモンスターは全てダイスマンと呼ばれる生物を連れており、戦闘の際モンスターのダイスはダイスマンが代行して振る。

戦闘は基本としてプレイヤーとダイスマンでダイスを振り合い、出目の多い方が攻撃できるというシステム。

 

2種類のダイス

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力のダイスと魔法のダイスがあり、肉弾戦と魔法戦どちらで戦いを挑むか決められる。

魔法戦が苦手なモンスターだと魔法のダイスの目の上限が4までとなっていたり、肉弾戦が得意なモンスターだと力のダイスの目が最高9までになっていたりとモンスターによって得意、苦手な戦闘が異なる。

 

積みあがるサイコロ

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お互いのダイスが引き分けだと、ダイスは3段まで積み上がり、最後に勝った方が積まれた全ての数字の合計値の一撃を見舞う事ができる。

 

特殊攻撃

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ダイスを振った後モンスターが地面を揺らしてダイスの目を変えてしまう事もある。

これにより勝っていたのに逆転されることがあるが、逆に負けていたのに逆転勝ちになる場面もあり、その際の敵の慌てふためきようが笑える(笑)

 

逃げる

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また「逃げる」こともでき、その場合サイコロを振り、出た目だけマップを戻って逃走する。しかしモンスターもサイコロを振り、プレイヤーの目以上の数だと追いつかれて逃げ切れない。

 

ダイスマン

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プレイヤーもダイスマンを召喚する事ができる。

その場合もダイスを振り1~6までの数に応じて1号~6号までのそれぞれのダイスマンが登場する。

ちなみに数が大きいほど強力なダイスマンであり、6号はかなり頼りになる。

逆に小さい数のダイスマンは足手まといに他ならない。でも召喚したダイスマンはいつでも帰らせることもできるので安心だ。

しかし最弱であるダイスマン1号だけは帰ってくれない事がある(笑)

 

総評

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全てのゲーム要素がダイスの目により運だけで展開していくので、ゲームとしては賛否両論である。

しかしちゃんとアイテムの効用やモンスターの特性など、ゲームルールを理解して戦略を立てて遊べばクリアできないことはない。

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キャラデザインが可愛いので見ていて楽しい。

モンスターも愛嬌があり、憎みきれない姿をしている。

BGMは中野テルヲが担当しており世界観を良く表した秀逸な曲ばかりとなっている。

その斬新なゲームシステム自体もかなりおもしろいので、個人的にはおススメのタイトルだ。

 

筆者と『すごろクエスト』

筆者はこのソフトを所有していました。

周りではあまり発売前人気は高くなく、購入したのは筆者だけだと記憶しています。

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昔から「ゲームブック」が大好きな子供だった筆者は、サイコロとRPG風のファンタジーという組み合わせにとても惹かれ、親に頼んで買ってもらいました。

プレイすると期待通りの面白さで、夢中になって遊んで1週間ほどでクリアしてしまいました。

 

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3年後にSFCで続編である『すごろクエスト++ -ダイスニクス-』が発売されましたが、こちらはRPG要素がかなり薄くなり、どちらかというと純粋なボードゲームよりな内容となったため個人的には残念でした。

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本作のシステムやコンセプトは現在でも斬新で楽しめると思うので、Switchなどで30年の時を経てまさかのシリーズ新作などが発売されたら面白いのではないかと思います。

今回は『すごろクエスト ダイスの戦士たち』の紹介でした。

 

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